風花雪月無双体験版備忘録
2022年6月24日、風花雪月無双が発売される。
それは2022年2月のニンテンドーダイレクトで突如発表された、多くの風花雪月ファンが幾年待ち望んでいたであろうタイトルだ。
FEシリーズの新作としても風花雪月、及び#FEのswitch移植作以来の新作ということで、暫く期待されながらもシリーズ最新作が発表されない日々にやきもきとしていたファン達の注目を一手に集めた話題作でありながら、発表後もなかなか新情報が公開されない日が続き、ファンは皆どこまでもどこまでも風花雪月無双に焦らされた。
その後、青獅子、黒鷲、金鹿の面々の無双でのビジュアルやアクション動画が公開されるなどの展開があった後、
2022年6月8日、突如その時は来た。
風花雪月無双の体験版が配信開始されたのだ。
今回のテーマはズバリ、
風花雪月無双の体験版について語りたい
随分ご無沙汰していた中での投稿になるが、カスパル以外の様々な要素についても多分に語る。
体験版の範囲のネタバレだって大いにある。
ついでに言うとタイトルに「備忘録」とつけた通り、非常に雑多な内容になっている。
まとまりもなく、読みにくい部分も多くあると思うが、ご了承いただきたい。
体験版からして感じられる本作の圧倒的ボリューム
8日の配信開始から、取り急ぎ筆者は体験版で遊べるストーリーの範囲をすべてクリアした。
今作でも、風花雪月本編と同様に序盤で三つの学級に分岐してストーリーが展開されるのだが、配信開始された8日の夜から深夜のうちに、寝るまでに黒鷲の学級のストーリーに相当する「赤焔の章」をクリアしようと試みて、しかし叶わなかった。
ボイスなどを余すことなく堪能したこともあるが、順当に体験版でのプレイ範囲となるエピソード4のマップ3つをクリアするところまでで、およそ4~5時間は要したのではないか。
その後青燐、黄燎の章もそれぞれクリアし、合計時間は10時間を上回っただろうか。
遊んでいた時の感想は、「体験版でここまで遊ばせてもらえるの!?」というものだったか、同時に遊び終わった時に感じたのは、当然だが「まだまだこのストーリーは序盤の序盤に過ぎない」というもの。
きっかり、これからますます面白くなるだろうというところで区切られているのだから憎らしい。
今から発売日が待ち遠しくて仕方がない。
それほどのボリュームを抱えていながら、すらすらと遊べたのには本作オリジナルのストーリーが、正しく怒涛の展開であったことも関係しているだろう。
序盤から飛ばしすぎのオリジナルストーリー
初めに遊んだのが、エーデルガルト自ら事を起こす赤焔の章だったということもあり、「こんな展開になるの!?」という新鮮な驚きを存分に与えてくれた風花雪月無双。
本編をプレイしていないととても理解が追い付かないであろうエーデルガルトとヒューベルトの会話を数度挟みながら、赤焔の章ではなんと入学して一月経ったかどうかという早さでアランデル公、タレスとの決戦に臨むのである。
見事帝国から闇に蠢く者を排除した黒鷲、そもそもこれは全学級で見られる展開であるが、クロニエとの戦いやトマシュ=ソロンの身バレなどあらゆる展開が早すぎる。
青燐の章では王国内での内乱、黄燎の章ではパルミラの侵攻など、序盤も序盤で各章で異なる展開が見られ、また他の章での出来事が別の章にも影響を及ぼす横のつながりなど見所は盛りだくさんだ。
地味な所では、青燐でアネット一人だけ参加しないエピソード3とか、黄燎でローレンツ一人だけ合流していない二年後最初期とか、そういうストーリーの理屈に沿った細かいこだわりもとってもいいと思う。
一方で、トレーラーなどで大々的にアピールされていた新主人公、シェズと灰色の悪魔、ベレト・ベレスとの因縁は、思っていたよりも少々あっさりしたもののように思える。
初っ端から「死亡」と銘打たれるシェズの仲間たちやシェズの手ひどい負けっぷりは確かに強いインパクトを残すが、最初の最初以降灰色の悪魔はストーリーに顔を出してこないし、シェズはシェズで灰色の悪魔に執着こそしているものの流されるようにガルグ=マクの生徒になり、何よりもなんでもない二年間を過ごしていたようである。
帝国、王国、同盟とも何のかかわりも持たないようである灰色の悪魔が、一体このあとどのようにストーリーに絡んでくるのか、今では予想もつかない。
原作のあんなキャラこんなキャラに思わぬ見せ場が
本作で一番最初の嬉しいサプライズとなったのは、選んだ学級の担任をイエリッツァが務めた所。
原作でもカスパルがそうなると思っていたと語るなど、イエリッツァが担任の候補であったことを示唆する内容はあったが、それがいざ実現するとやはり嬉しい。
惜しむらくは、驚きの早さで学生編が終わってしまい担任としてのイエリッツァの活躍の場面が少なかったこと(あと弟と姉が教師と生徒という美味しい関係ながらメルセデスとの目立った会話や演出がなかったこと)があげられるが、これ以上を望むのもわがままだとも思う。
今作のメインはあくまで二年後のストーリーなのだろう。
また、モニカが予想以上に早い段階で登場したところも嬉しい誤算だった。
赤焔の章ではバリバリプレイアブルとしても使えるし、ヒューベルトとの関係がなかなか美味しそう。
原作では語られなかったモニカのキャラクターは、エーデルガルトに心酔しており怠惰なリンハルトに苦言を呈する、ヒューベルトと張り合うといった気の強い所も見られる。
元々のイメージと合っていたかどうかは人によるだろうが、個人的には「薄幸でか弱い、気弱」といったものをイメージしていたので少々意外だった。
一部キャラとは支援会話も用意されており、今後も目が離せない。
そして何より一番嬉しかったのは、ロドリグのプレイアブル化である。
原作からして筆者はロドリグ殿が大好きだった。
青燐の章では、フラルダリウス家に汚名を着せられてしまい、結果的にロドリグは責を取る形で倅、フェリクスにフラルダリウス公を譲ることになる。
二年後、息子に位を譲ったロドリグは「身軽になった」と語っており、いざ使用してみると戦場でもかなりご機嫌である。
敬語口調ではしゃぎまくるナイスダンディ、原作でも少しは思っていたが、この方とってもやんちゃである。
支援会話も用意されているということなので、早々死ぬこともないだろう。
中でもイングリットとの会話を見るのは楽しみだ。
また、ロドリグの跡を継いだフェリクスのフラルダリウス公としての活躍も見逃せない。
大人たちに交じって、敬語で難しい話に参加し堂々と立ち振る舞うフェリクスの姿、これを見るためだけに無双を購入する価値はあるのではないかと思うほどである。
また、黄燎の章ではナデルが姿を見せており、こちらもなかなかにカッコいい。
苦労人の相が出ているが、今後の彼の振る舞いにも要注目である。
まさかの新キャラ大量登場、ネームドモブを全員拾う勢い
カスパルスキーとしてはセカンドトレーラーの頃から注目してやまなかったのが、ベルグリーズ伯。
トレーラー内にホルスト卿と思われる人物とベルグリーズ伯と思われる人物が戦っている映像があり、筆者以外にもこの二人の活躍に期待していた方は多いのではないか。
だが、いざ体験版を始めてみると、筆者が抱いていた期待はどうも生易しすぎるものだったことを分からされた。
まず、ベルグリーズ伯の登場が予想以上に早かった。
モニカにも言えたことだが、こんなにも早く会えるとは思わなかった。
しかもベルグリーズ伯と同時に、ヘヴリング伯も姿を見せたのである。
原作では軍務教と内務卿という立場であるのに仲が悪いと言及されていた二人。
しかし本作では、登場時点から凄い仲が良さそうである。
エーギル公を捕まえるために、エーデルガルトの要請で戦闘に参加した際にも、ヘヴリング伯の「ベルグリーズ伯に比べれば自分なんて可愛い物だ」みたいな台詞がああもうめちゃくちゃ好き!!
どこが仲悪いんだよ!!と思っていた所、しっかりエピソード3のクリア後の一幕でノルマのように皮肉と文句の応酬をしており、とはいえこれもやはり喧嘩するほど仲が良いみたいな絵にしか見えない。
二人の会話、めっちゃ好き。もっと見たい。エピソード4以降も絡みがあってくれ。
更に新たにグラフィックと名前を用意されて登場したのは彼らだけでなく、ベルナデッタの父、ヴァーリ伯も登場した。
こちらは誰が望んでいたのだろうと思わないでもないが、どんな人物にもファンはいるものと聞くしヴァーリ伯の登場を喜んでいる人もいるだろう。
原作からして全くいいイメージがなかったヴァーリ伯は、無双でもいい感じに小者に描かれており、エーデルガルトによって厄介な職をあてがわれており、原作ファンとしては満足のいく扱いだった。
青燐の章ではシルヴァンの父、ゴーティエ辺境伯が登場。
シルヴァン、マイクランのデザインを思うと、なんとも絶妙な容姿である。
こちらはなかなかにしっかりした人のようで、フェリクスやディミトリも合わせたやたら難しいことを話す会議で、その場に不釣り合いなモブデザインの人物を論破していた。
あの場面の会話本当に難しかったし理解全然おいついてない。
ディミトリもフェリクスも凄い、偉い。
黄燎の章にはローレンツの父、グロスタール伯が登場、こちらは割と黒い所もある人物であり、今のところかなり不穏である。
グロスタール伯とローレンツの会話は少しあったが、他の親子の会話なども気になるところである。
また、エドマンド辺境伯など、他にも姿を見せていない生徒の親などは残っているので、更なる新キャラの登場もあるかもしれない。
赤焔、青燐と違い、黄燎の体験版範囲のストーリーは、敵として登場したキャラクターがぽっと出のいかにも小者感のあるパルミラの王子、シャハドであり、生徒の親たちが介して話をする分かりやすい盛り上がりシーンなどもなく、ちょっと物足りないとも感じたので、殊更体験版以降の展開に期待したい。
仕方がない話だが、新しくデザインが用意された、原作では存在を示唆されるだけだったキャラクター、今のところ全員おじさんである。
レオポルト、ヴァルデマーについて語りたい
原作プレイ後から何度も夢に、空にみたベルグリーズ伯。
遂にその人そのものが我々の前に姿を現された。
見た目はかなり厳つくも(服装に目を瞑れば)かなり荘厳で、トレーラーの段階では寧ろホルストの方が髪の色を除けばカスパルの父っぽいとさえ思ったりもしたが、いざ声や性格を知ると、なるほど正しくカスパルの父だと思えた。
ベルグリーズ伯のファーストネームはレオポルト、ヘヴリング伯のファーストネームはヴァルデマー。
これもなんだか逆っぽいが、レオポルトが「ヴァルデマー!」と呼ぶボイスが本当に良すぎる。
エピソード3マップ中の「ルートヴィヒ!」と名前を呼んだのもよかったが、人の呼び方が本当にカスパルの父って感じだ。
軍務卿という、立場のある人間の知性も感じさせる一方で、傍若無人な振る舞いもカスパルの血を思わせる。
豪快な笑い方がとっても似合いそうなお方だ、あなたに出会えて本当によかった。
今のところ肝心のカスパルとの会話シーンには出会えていないが、本編をやっていくうちに当然そういうシーンにも出会えるだろう。
楽しみで仕方がない。
デザインで言えば、前情報なしで出会うこととなったヘヴリング伯も初見で「おおおおおお......」と唸る思いだった。
ちゃんと伯父様だし、確かにリンハルトを感じる。
本当に絶妙なデザインであるし、この大の大人二人があんな感じの言い合いをしているのがなんとも、新たな沼になりそうだなぁと感じている。
しかし、原作時点でヘヴリング伯について別に「ひどい人物である」というエピソードもなかったにもかかわらず、筆者はへブリング伯にそこまでいいイメージを持っていなかった。
理由は単純で、リンハルトが度々家に砂をかけるような行為を風花雪月内で行っていたから。
逆に言えば、無双でヘヴリング伯と出会い、今一番感じているのが「こんな普通にいい人っぽいのにリンハルトからあんな感じの仕打ちを受けることになるのか......」という切なさである。
基本家族のことを大切に思っているキャラクターのことが好きなので、「おいおいリンハルト」と思わないでもないが、そういう所も含めてリンハルトの魅力でもあるので仕方がない。
またベルグリーズ伯についても「この人が本編では自ら首を差し出すのか......」という悲しさも止まない。
知らないからこそ受け止められる事実って、あるよね。
ホルスト卿についても語りたい
トレーラーの時点では、凄く色物っぽく見えたホルスト卿。
改めて原作を思い出し、「完全な三枚目キャラだ!」と思っていたのだが、いざ黄燎の章を遊んでみるとふっつうにカッコよかった。
声もイケボだし、顔もイケメンだった。
顎の割れているイケメン。
当然内面も武人として、風花雪月に登場したキャラクター内でもトップクラスに完成しているような、非常に魅力的なキャラクターだったように思える。
でもホルスト卿、絶対面白人間に違いないのである。
なんか変なキノコ食って戦線離脱とかしてた、そういう残念な一面も持つキャラクターのはずなのである。
無双内でもヒルダが「お兄ちゃんはあたしのことが好きすぎる」なんて発言をしていたのに、今のところそういう一面も見せていない。
体験版以降のストーリーでは、そういう残念な一面にも期待したい。
当然ベルグリーズ伯との対決の場面も今から楽しみだ。
灰狼の学級の面々の参加も決まっているので、バルタザールとのやり取りも楽しみだね。
シェズ、ラルヴァ、灰色の悪魔について語りたい
無双をやってみてつくづく思うのは、やっぱり主人公が喋るっていうのが本当にいい。
特に支援会話でその恩恵を感じられたが、主人公がしっかり喋ってくれることで愛着も沸きやすいと思う。
勿論、どちらかと言えば自分の分身としてストーリーに没入できたベレト、ベレスと違い、シェズの場合は「本作の主人公であり、マイユニットではない」という感じが強い(なんなら随所に挟まれる選択肢もいらないくらい)が、個人的にはやっぱりベレト、ベレスにも喋って欲しかったなと改めて思うくらいにはシェズが話してくれることが嬉しいし、シェズ本人もいいキャラしていると思う。
何より女シェズが可愛い。
男シェズもクールな感じでカッコいいが、ちょっぴりダウナーで砕けた口調の女シェズは、これまでの風花雪月にあまりいない感じのキャラクターで新鮮である(強いて言えば傭兵ということもあり、レオニーが一番近いかなとも思うが、レオニーほど男勝りという感じもしない)。
一方のラルヴァは、トレーラーでの印象よりは少し偉そうな感じのキャラクターだったが、それでもシェズと仲良しな感じでこちらのバディもなかなか良い。
当然のようにラルヴァの存在を受け入れるシェズ、ラルヴァがいなければ既に何十回も死んでいるほどのムチャな特訓(崖から飛び降りるってなんだ)をするシェズなどツッコミどころは山のようにあるし、闇うごと類する変身能力など不穏な点はあるが、どうか二人が不幸な別れをするようなことにはならないで欲しい。
ただ主人公が普通にしゃべるようになったことで、他のキャラクターとの会話中にラルヴァが喋ったことに何の反応もしないシェズの図が非常にシュール。
当然他の人には見えないラルヴァに対応するわけにはいかないのも分かるが、そもそも誰とも喋らないベレト、ベレスとソティスの時と比べて「無視してる」感が凄い強くなったなぁとは思う。
また、敵に回ったことで灰色の悪魔も少し喋る。
出番は今のところ少なく、ただただ不気味で強い人という印象だが、どちらかというと灰色の悪魔はベレトの方が似合っている気もする。
似たテキストでもベレトの方が寡黙寄りに聞こえ、ベレスは少々お茶目な感じが透けて見える(故にますます不気味にも思えるが)。
敵にすると非常に冷たく聞こえるベレトの声がとてもカッコよく、「絶対に勝てない」感もまたありあり。
灰色の悪魔が最後まで敵なのかどうかはまだわからないが、できればどこかで和解するようなことがあって欲しい。
無双はやっぱり爽快!
これまで無双シリーズのゲームを遊んだ経験には乏しく、しいて言えば前作のFE無双をいっせいトライアルで遊んだくらいだったが、やっぱり多数の敵を一掃する無双感はとても爽快である。
推しにつよつよであってほしい身としては、推しのつよつよ感も凄い出るし、ゲームジャンルとしてはなんならSRPGよりも好きまである。
もっともシステムなどはいまいち理解しきれていないし、できることが多すぎてすべての機能を使いこなせるとも思えないので、プレイ難易度やスタイルは安定のイージーカジュアルであるが。
操作感で言えば、前作でも思ったがやはり剣、槍、斧のほうが弓、魔法よりもプレイしていて楽しく感じる。
格闘も悪くないが、リーチが短い印象からか剣、槍、斧よりも使っていて楽しい感は少し劣る。
というかシェズが使っていて爽快すぎる。
他のキャラクターのモーションは兵種依存なのだろうか、シェズのフリューゲルという役職が特別自分にあっているからかは分からないが、シェズだけ使っていきたいと思えるほどにシェズの使用感がストレスフリーだった。
手数万歳、無双万歳。
今作は、どんどん兵種レベルを上げて様々な兵種をマスターしようという方針のようなので、他にも色々な兵種を使用していきたいつもりはある。
風花雪月無双はゲームジャンルが違うだけの風花雪月
二年後にはベースの拠点みたいな所で、原作のガルグ=マクさながらに仲間たちと会話したり、行動回数を用いた訓練や食事などを行ったりと、原作さながらの要素も多数見られる。
遊んでいる感じは、本当に風花雪月そのもの。
メインジャンルが違うだけの風花雪月といっても過言ではないと思えた。
当然、風花雪月を名作たらしめた要素の一つ、支援会話も充実している。
本作の支援会話の仕様
前提になるが、筆者は風花雪月の中でカスパルとベルナデッタのカップリング、「カスベル」をCPとしている。
今作でも当然のように真っ先にカスベルの支援会話を解放しようとプレイを行った(実際に最初に解放されたのはまた別の支援会話だった)。
しかし、いざ二人の支援会話が解放されたところである事実に気づいてしまう。
カスベルの支援がBまでしかない!
非常にショックを受けた。
仕方ないながらも非常にショックを受けた。
ただ、ベルナデッタの支援一覧を見たところ、そもそもベルナデッタには支援の総数が(今見える範囲では)少なく、黒鷲男子の中ではリンハルトとしか支援Aを迎えない。
それどころか、フェルディナント、ヒューベルトとは支援Cしかないようだ。
そういった事実を踏まえると、寧ろカスベルは優遇よりなのだと思えるようになった。
また、これは更に少し後に気付いたことだが、本作は必ずしも支援と支援会話がセットになっているわけではないらしい。
支援値のアルファベットの上にメッセージアイコンのようなものがついている部分でしか支援会話が発生せず、具体的に言うとリンハルトとベルナデッタの支援Bでは支援会話が発生しない。
カスベルとリンベルの支援会話数はどちらも2つで変わらないと気付いた辺りで他カプへの嫉妬問題はひとまず無くなった。
寧ろ個人的に残念だったのは、カスパルとイエリッツァとの間に支援会話を確認できなかったこと。
当初は「Cだけではあるが一応あるのか」と(勝手に)思っていただけに、無双こそはと期待していた二人の間に支援会話がなかったことはガッカリせずにはいられなかった。
実際、原作でカスパルと関わりがあったのはイエリッツァではなく死神騎士の方とも言えるので、仕方ないっちゃ仕方ない。
軽く見たところだが、「原作にはなかった組み合わせに無双で新たに支援会話が」ということはなさそうである。
カスパルとフェルディナントのように「原作では支援Bまでだったところに支援Aが追加」ということはあるようなので、そこは少し楽しみである。
特にカスパルフェルディナント支援は原作の時点で「お互いの良い所を互いに取り込みあっている」という王道の内容が素晴らしかったので、なおさら期待している。
とにもかくにも、今作では原作ほどの支援会話の数があるわけではなさそうだが、それでも推したちの新しい会話がボイス付きで展開されることは本当に嬉しい限りである。
実際に、筆者が今のところ体験版で一番楽しかったのはカスパルとベルナデッタの支援Cを開放した時だった。
相変わらず頓狂なやり取りをしている二人だが、ベルナデッタはやっぱり可愛いし、カスパルはどこまでも推せる、支援Bも早く解放したい。
シェズとの支援会話は恐らく全キャラクターが支援Aまで三つの会話を用意されているようで、シェズだけではなく各キャラクターの掘り下げに一役買ってくれることだろう。
カスパルもシェズ(筆者の場合は男だった)との支援Cの段階で非常に良い!となっている。
エーデルガルトも言っていたが、どうやらカスパルはシェズととても気が合うようなのだ。
今後の展開も楽しみである。
ちなみに、偶然にもカスパルベルナデッタ支援Cを見て気づいたことだが、二人の支援会話にエーデルガルトが登場したことから、やはり原作でのスカウトにあたる引き抜きシステムは望み薄のようにも思える。
ただし灰狼の学級の面々を説得できることを示唆するテキストもあったので、まだ希望は捨ててはいけない。
エーデルガルトにあたるキャラクターが別の章ではディミトリ、クロードに変わるなどの差分で対応されているかもしれない。
過度な期待はせずに、本編発売を待つこととしたい。
更に余談になるが、支援会話と支援がセットじゃなくなったことにより、どんなキャラ同士でも最低支援Cは発生するらしいというのはプラスポイントだと思う。
無双のカスパルもやっぱりいい!
本作の最大の魅力は、なんといっても原作の推しを自ら動かせること。
元々無双とカスパルは相性がいいと思っていたが、ステージを所狭しと駆け回り数多の敵を相手に無双するカスパルの姿は本当に見たかったものである。
数多の新録ボイスもどれも良き良きである。
二年後のボイスは特に、「こんなにかっこよかったか?」と思えるほどに声が良い。
また、事前に公開されていた無双カスパルのビジュアルもすさまじい物がある。
原作から一転、大胆なイメチェンである。
髪を思いっきり上げている。
どうやら帝国の二年後はでこ出しがトレンドのようである。
この髪型でカッコいい男なかなかいないぞ!!
本当に顔が良い。
でこに傷が目立っているところも話題になったが、正しくカスパルという感じで似合っている。
だが、今回の設定が士官学校編から二年後ということもあり、触れあってみるとやはり原作五年後よりも幼さが目立つような感じもする。
ベルグリーズ伯の存在もあり、無双でカスパルが新たに見せる輝きにも期待したい。
風花雪月無双は6月24日発売!
改めてになるが、風花雪月無双の発売日は6月24日である。
体験版の段階で「ここまで見せていいのか」と思えるほど、驚愕の新事実の数々が明らかになっているが、それだけに一刻も早く続きをやりたいという気持ちも強い。
今作は一度クリアしたマップを、エピソードが進行する前であれば何度でもクリアできる仕様となっている。
マップを繰り返しクリアして支援会話の開放などを行いながら、発売の日を待ちたい。
やっぱり推しはヒーローズでも尊い!水着カスパルのここが好き!(後編)
2021年6月19日、FEヒーローズにカスパル=フォン=ベルグリーズが実装されるという情報が公開された。
その日のうちに本ブログを久々に更新、実装後に後編を更新すると記した。
それからなんやかんやで一か月の時が経った。
間にはカスパルの誕生日(7月1日)も挟み、勿論私も盛大に祝ったが、様々な事情が重なってこちらのブログの更新をできていなかったことをお詫びしたい。
本当ならそれこそ誕生日の時に更新できればよかったのだが......
気がつけば風花水着ガチャのあと伝承ベレトガチャ、2021年水着第二段ガチャが公開され、今日付けで新英雄ガチャ「if&ニフル」が更新される有様である。
しかし、カスパルが登場するガチャイベント「極彩色の夏休み」はあと17日も続く。
まだカスパルをヒーローズで獲得していない人でも、まだまだ間に合う!
今回は告知通り、カスパルをゲットして分かった情報への感想などを中心に、ヒーローズでのカスパルをプレゼンしていきたいと思う。
名付けて......
「やっぱり推しはヒーローズでも尊い! 水着カスパルのここが好き!(後編)」
......前編と名前が変わってる?
うるせぇ!
待ちに待った新録ボイスの数々
これまで数度愚痴ってきたが、カスパルは風花雪月の発売と共に世に出て以降、約二年に渡り公式からの一切の供給がなかった。
少なくとも私はそう認識している。
そのため、ヒーローズ実装の何が嬉しいかと言うと、一番はやはり「カスパルの新録ボイスが聞ける」ということなのである。
カスパルの声優は、カスパリストにはご存じ村上聡氏。
ゲーム本編及び本超英雄の収録時期は不明であるが、ゲーム本編でのカスパルそのままのカスパルを演じられており、一方で「海のカスパル」という新たな魅力を見事に引き出している。
今回登場したカスパルは学生時代の物で、少しやんちゃで元気いっぱい、フレンドリーでちょっとコメディチックな声の調子がもう......「This is カスパル」なのである。
まず声を聞いた段階で、我々カスパルスキーはこの時点で何度目になるか分からない「ありがとう」を叫んだのだ。
では、そのボイスの内容、新録された「台詞」にも焦点を当ててみよう。
やっぱり公式最大手、こちらも「これぞカスパル」、画面にタッチするたびに「カスパルが海に訪れたら言うであろう言葉」をお出ししてくる。
「海って気持ちよくて最高だなぁ! 気分が上がるぜぇ!」
海に訪れてご機嫌のカスパル。
今度のバカンスに完全に乗り気であることが窺える。
「それにしてもあっちぃなぁ! いや、オレは暑さにも負けねぇ!」
照り付ける日差し、夏の暑さに打たれ気味のカスパル。
夏の暑さライバルである。
一緒に訪れているアッシュとは違い、上半身に服を纏わないカスパルだが、日焼け止めなんてものがこの世界にあってもどうせ塗っていないことだろう。
体に直射日光を存分に浴びて、後にヒーヒー言う姿が目に見えるようである。
余談ではあるがこの台詞の「あっちぃ」の言い方が堪らん。
「潜ったらすっげぇでっけぇ魚捕まえたんだ! 後で食おうぜ?」
武器「カツオ」を持ってきたことで界隈を沸かせたカスパル。
ここでいうカスパルが捕まえた魚の正体がそのカツオ、及びそれに匹敵する大きな魚なのだろう。
風花雪月本編で共に料理を食べる際の好き嫌いから「魚は苦手」だと思われていたカスパル、自分が捕まえた魚に関してはノリノリで食そうとしているが......?
「何休んでんだよぉ、情けねぇなぁ。ほら、一緒に泳ごうぜ?」
夏の暑さにグダる召喚師に向けた台詞だろうか、共に海に来たヒルダ達にもこのようなことを言っている可能性は非常に高い。
カスパルにしては「ほら、一緒に泳ごうぜ?」という台詞だけを取れば、キラキライケメンムーブが濃いようにも見える。
しかしこの世に彼のペースに合わせて一緒に泳ぐ、海を満喫できる人間はそうそういないと思われる。
「泳いだら腹減ったなぁ、氷菓子なんかじゃ腹に溜まらねぇぜ......」
外伝ストーリーで登場した氷菓子。
カスパルはもっとガツンと食べられる料理の方が好きな様子。
大方の予想では「カスパルは氷菓子を食べると絶対一気に行って頭キーンってなる」と言われているが、今回はそういった描写は無かった。
「海でも鍛錬は怠らないぜ! 今日は日の出前に起きて、浜を走ったんだ!」
爆弾発言である。
海でもやはり鍛錬を行うのはカスパルらしいといえばらしいが、日の出前に起きて浜を走る!?
ストイックが過ぎる。
寧ろ日も出ていないうちに海に入らない分別があるだけまだましだったかもしれない。
「ギョワッ!? ......飲み物かぁ! 普通に渡せよぉ!」
ギョワッである。「魚ワッ!?」。
こういうところで確実に笑いにつなげてくる三枚目カスパルも好きです。
攻撃時や奥義時には「沈め!」「藻屑にしてやる!」など、原作の「その首寄越せ!」を彷彿とさせる物騒な台詞や、「泳ぎでも負けねぇ!」「オレが一番だ!」といった負けず嫌いを前面に出した台詞、「海って楽しいなぁ!」とやはり海を満喫している様子が分かる台詞が揃っている。
素晴らしいカスパルの台詞回し。
ファンが村上聡氏に「これカスパルで読んでください!」って頼んだものが出てきたみたいな100点満点カスパルラインナップである。
待っててよかった......本当にありがとう......
ちなみに村上聡氏は今年の3月に実装された「サレフ」の声も担当されている。
こちらはカスパルとは正反対の、物静かな青年。
正統派の二枚目ユニットである(その割にはバニーで実装されているが)。
カスパルに先駆けて登場したCV村上聡キャラということで界隈で話題になったが、カスパルと比べて低音で落ち着いたイケボ、情報なしでは同一人物の声とは思えない。
声優って凄い......
無事カスパルが実装されたことにより、手軽に「聞き比べる」ことができるようになった。
現在ではサレフは聖杯を使って召喚できる。
入手していない方は、そちらもぜひに、ぜひに。
まだまだあるぞ、カスパルの新台詞!
ボイスつきの台詞以外にも、ホーム画面での台詞など、他の英雄の例に漏れずカスパルには多数の新台詞が用意されている。
召喚台詞から特訓する気満々のカスパルだが、ホーム画面でもエクラを特訓に誘ったり、原作での彼の境遇を彼らしくあっけらかんと話してくれたり、相変わらず無茶をしていたりと、至る所にカスパルらしさ満載である。
中でも、「午後から雨になるって聞いたけど......雷はならねえよな?」という台詞は、原作で彼の落としものとして登場する「雷除けのお守り」の要素を拾った台詞であり、カスパル自身が雷に関して言及するのはヒーローズが初。
わざわざお守りを持っているくらいだから雷が苦手なのだろうと予測されていたが......
「べ、別に怖いわけじゃねえぞ」
ということである。
(*^-^*)
中でも彼のヤバさが再確認されるのは、星5レベル40時の台詞及びフレンドへの挨拶にいかせた時の台詞。
レベル40では、英雄と召喚師の絆の深さが示されるような台詞が展開されるのだが、カスパルの場合は初っ端から気を失っていたのを助けられ、記憶を失いかけているというありさまである。
自分が何をしていたのか思い出した彼曰く、「どこまで泳げるのか試したくて、沖まで泳いでいた」。
限界が来て、ぐったりして浮かんでいるところを召喚師が助けたという話だ。
しかしカスパルは反省もそこそこに......
「でもさ、このデカい海を見たら思うだろ。果てはあるのか......どこまで泳げるのかって......」
自分の行動も仕方がないと言わんばかり。
召喚師は彼の主張に同調してしまう、恐らくカスパルの毒されたのだろう。
気を良くしたカスパルは、直後に「もう一度挑戦してみるか!」と自重しない。
次は限界を超えてどこまでも泳ぐ、なんて言っているのでやはり最後はまたぐったり浮かんでしまうのだろう。
この一連の、「カスパルと海」を描いた台詞は原作にはない要素であるが、それ故に「カスパルならこう話すだろうな」を丸々顕現させているLV40台詞が私は好きだ。
カスパルへの愛がかなり強い人の仕事であることは間違いない。
それはともかく意識を失うまでやめないのはヤバイ。自重してほしい。
他人の城に挨拶させたときは、その城まで「泳いで来た」とクレイジー。
無事たどり着いている辺り、彼の体力は人外に片足突っ込んでいるようだ。
レベルアップ台詞は......
「オレの夏は止まらねえぜ! もっともっと鍛えてみせるさ!」
「くそっ、もしかして......この暑さにやられてんのかオレ!?」
「邪魔するやつは水平線までぶっとばず!」
と、やはりどれもこれもこれぞカスパル。
「鍛えてみせるさ」といった言葉遣いをカスパルがしている印象は薄いが、なんだか爽やかでカッコよくて素敵だと思います。
スキルをあげた時などは「やっぱ海はいいもんだな! ここまで鍛錬の成果がでるなんてさ!」と、海での鍛錬の成果が出たことに満足気である。
この時の台詞は、他の英雄では召喚師に感謝する英雄も多いのだが、そこは生徒たちの中でも先生に対する依存が少なかったカスパル、召喚師にそう簡単には媚びない。
そこも好き。
カスパル・アッシュのペアを丁寧に売り込んだプロの犯行
さて、外伝ストーリーではカスパルの出番や台詞共に女性陣と比べて少なく、「レオニーの荷物持ちをし、冷たい氷菓子にヒーヒー言いながら、最後は本人不在のところでヒルダに『しみったれたことをしてる』とからかわれる」くらいのものであったが、そのバランスを取るように戦渦の連戦ではカスパルにスポットが当たった。
同じくストーリーでの出番が少なかったアッシュとの、「男と男の真剣勝負」である。
「いやっほおおおぉおお! 海だぁああああ!!」
「がははは!」という豪快な笑い方も健在である。
このイベントでは、カスパルがアッシュに大きな魚を捕まえたことを自慢、するとアッシュは素直に褒める......と思いきや、自分も既に三匹捕まえたと釣果(釣ってはなさそうだけど)を自慢、乗ってきたアッシュにカスパルは魚捕り対決を挑み、アッシュも応じる、という展開である。
一番注目すべきは次の台詞。
「正直いうと魚の味は苦手なんだけどよ、追っかけるのはめちゃくちゃ面白いな!」
カスパルはあのでっかい魚を追っかけてふん縛って捕まえたことになる、この情報も中々爆弾的な情報ではあるが......
「魚の味は苦手」
先程も述べた通り、魚料理に苦手が多いカスパル、これまではその訳を「魚には骨があり、物を飲むような勢いで食事をするカスパルに特効だから」などと推測するファンが多くいたのだ。
原作ではカスパルが魚嫌いそのものに言及するシーンはない。
「味が苦手」と明言したのは、雷同様初出し情報だったのだ。
これには私も少々意外だった、その割にはボイスの中に「魚食おうぜ!」と言っている物もあったが......
これに関しては、原作でのカスパルが苦手なものに対し「好き嫌いじゃないけど自分じゃ絶対選ばないものってあるよな」といった言い方をしており、「好き嫌いの嫌い側の振れ幅が小さいタイプの人」という認識を私はしている。
何より自分でとった魚というのは特別なのだろう。
ほら、料理に慣れていない頃は、自分が作った料理が普段よりおも美味しく感じる、的な感じの。
さて、戦渦の連戦の一週間余りの開催期間が終わり、イベントのエンディング。
二人の争いに決着がついたのかと言うと......
「くそー、これじゃ勝負がつかねえ! モヤモヤすんなー!」
大きさで競おうとしたカスパルと数で勝負のアッシュ(その数なんと35匹!)でそもそもルールを決めていなかったため、決着つかず。
「そっちこそ!」って張り合うアッシュいいよね。
勝負は、アッシュの提案で「アッシュが料理して美味しかった方が勝ち」ということに。
カスパルはアッシュが「オレの魚だけ不味くする」ことを少し疑うが、アッシュが「そんなせこいことはしない!」と言うのを聞いて安心し、料理は出来ない代わりに厨房まで魚を運ぶのだった。
「せこい」なんて言葉使うアッシュ、ちょっと新鮮。
アッシュは「食糧庫」の猫に切り身を少し残して持って帰ることを提案、カスパルもそれに「あいつも喜ぶ」と反応している。
二人と猫、と言えば......みなさんご存じ支援会話B以上に登場する猫である。
二人の支援会話Bは五年後にならないと解禁されないお話ではあるが、ここでは支援会話をオマージュし、猫の要素を最後にツッコんできたのだろう。
きっと二人はヒーローズの世界でも、飛空城の休日とかで猫を仲良く可愛がっていることだろう。半裸で。
戦渦の連戦で、この上なく手厚く二人を扱ってくれたヒーローズ、しかしそれでは飽き足らず「クイズマップ」にもカスパルとアッシュの二人組を叩きこんできた。
スキル編122、「魚捕り対決」ではカスパルとアッシュの二人を使って数多の敵を倒す詰めヒーローズがプレイできる。
題名とは裏腹に、カスパルのぶちかましをアッシュに使ったり、隣接することで速さの相互鼓舞や攻撃の波といった二人のスキルの発動を狙うなど、協力しあって苦境を切り抜ける二人の姿が微笑ましい。
特にアッシュは星5限定輩出の超英雄と入手が難しいが、二人を持っていない人でもこのクイズマップで二人の少しだけ使うことができる、是非ともお試しあれ。
とまあ、盛りだくさんの内容でカスパルスキー大満足の内容となった超英雄・カスパル。
当然恒常のカスパル、五年後のカスパルの実装も待たれるが、推しが一人いるのといないのとでは話が全く違う。
FEヒーローズ運営の方々、この度は愛のあるカスパル実装、本当にありがとうございました。
カスパルをまだ入手していない方は、冒頭でも述べた通りカスパルを召喚できるガチャが現在も登場中(8月5日15時59分まで)であるので、是非とも召喚して仲間にしてほしい。
星4でも排出されるから召喚しやすいよ!
おまけ・ゲットしたカスパルはどう育てよう?
星4でも排出される一方、初期の性能は星5限定の英雄に比べて少し劣るカスパル。
ここではどう育てれば強いか......というよりも、ゲームシステム的にどのようにスキルビルドするべきかを述べたいと思う。
もっとも私自身、ヒーローズの戦闘においてガチ勢からは程遠いが、まあ興味がある人は聞いてもらいたい。
というか見て欲しい。
うちの推しを見てほしい。
てなわけで!!
— ポン酢 (@ponzu9327) 2021年6月22日
カスパル10凸しました!!!!!
ああ!!
ああ!!
10凸しちゃった!!!!!
見てほしいうちの強強カスパルくん!!!!!! pic.twitter.com/aaikBCs2bo
ひとまず自分が現在運用しているカスパルがこちら。
限界突破を10回行いステータスアップの神竜の花を上限の五つまで貢ぎ、召喚師との絆も紡いでいるのでステータスはモリモリ上昇している。
限界突破にはそれ相応のオーブが、神竜の花もそこそこ貴重品、召喚師との絆に関しては枠数という制限があるので注意。
ステータス傾向は攻撃が高く、HPと速さも悪くない。
防御はまずまずだが魔防には少し不安が残るといった感じ。
このゲームには英雄ごとに個性というものがあり、「攻撃」「魔防」が得意のカスパルはステータスが1お得。
攻撃得意の個体が無難であると思うが、やはり各々の好み、用途にあわせて選ぼう。
肝心のスキルであるが、初期装備のカツオも強い事には強い。
敵の守備を下げ、強化されている敵の装甲をガンガン剥がせるのでダメージを通しやすい。
しかしいかんせん敵依存なのが使いづらく、折角非神器キャラなので他の使いやすい斧に持ち替えたい。
お勧めはペレジアの斧。
周囲一マスに味方がいないという条件を満たせば、戦闘中敵の攻撃、守備を5ダウン。
こちらの攻撃を通しつつ、耐久を上げることができる。
更に敵に弱化が入っていれば、より敵の能力を下げることができる。
味方のサポート次第でより強く戦えるというわけだ。
他には忍の斧も強力。
武器効果で守備、魔防が4下がるが速さのステータスを4あげることができ、更に自分から攻撃時に二回攻撃を可能にする。
受けに重点を置かず、自分から殴ることだけを考えるとこれに勝る武器はない。
ペレジアの斧、忍の斧はいずれも、聖杯を使って呼び出せる英雄が所持している武器の為、継承コストが安いのも利点。
他にも大きな扇子、デッキブラシ、春兎の斧、結婚式の燭台など、多種多様のある程度実践的な斧(......斧?)が聖杯交換で手に入るので、お好きな武器をどうぞ。
斧はやたらと無料配布で強い効果の物が量産されていたので嬉しいね。
これらの武器は武器錬成が可能、攻撃、速さ、防御、魔防の中から好みのステータスを選んでアップできる。
用途に応じた錬成を行えば、どのステータスを選んでも活躍できるだろう。
補助スキルは引き戻しが使いやすい、引き寄せも使いやすい。
カスパルで受けを考えるなら引き戻し、考えないなら引き寄せがいいんじゃないかな。
査定を考えるなら各種応援+スキル。
余り査定に詳しくないのでそこらへんは語れません、申し訳ない。
奥義は、画像では破天が装備されている。
星5のベレト、ベレス先生のみが持っている高級スキルだ。
しかし、強さだけを考えると破天を継承する必要は薄そう。
受けを考える場合は回復効果を持つ夕陽などの方が継戦能力が高いし、なんなら同じ高級スキルの天空でもいい。天空の方は入手しやすいし。
受けを考えない場合でも、凶星、月虹の方が火力出そうじゃない?
でも、ほら、見栄えも大事。
オシャレポイント。
破天がいい。
査定も上がるし。
Aスキルには、デフォルトで強化増幅を持っている。
カスパルの登場で初めて星4英雄でも手に入るようになった、依然レアなスキルで、ステータスが青く変わる強化の増加を倍にする強力なスキルだが、いかんせん「強化無効」効果がはびこっている環境で強化増幅は活かしづらい。
ペレジアの斧を持たせる場合は、効果の発動条件を共有できる「孤軍」スキルが有用。
周囲一マス以内に味方がいなければ、攻め時も受け時も効果が発動するので安定して運用できる。
聖印にも各種孤軍スキルがあり、併せて使うことで効果は倍増。
アップさせるステはお好みだが、攻撃アップはマストだと思われる。
Bスキルに見切り追撃や回避を採用するなら速さ上げを、受けを重視するなら防御や魔防を、それぞれのニーズにあったステをアップしよう。
受けを考えない場合は、自身から攻撃を仕掛ける時に発動する「一撃」スキル。
特に「忍の斧」を採用する場合は、折角上がる速さを活かすためにも追撃したいので、返しの攻撃で沈まない程度の防御力を実現する「鬼神金剛の瞬撃」「鬼神明鏡の瞬撃」がお勧め。
シンプルに「鬼神の一撃4」で火力を求めるのも、「鬼神飛燕の一撃3」で攻撃と速さを共に上げるのも使いやすい。
遠距離反撃系のスキルが無ければカスパルは遠距離相手に反撃できない。
カスパル一人ですべての敵を見たいなら遠距離反撃の採用がマストになる。
物理相手に受け運用するなら「金剛の反撃・遠距離」の採用もあり。
Aスキルは優秀なスキルが多く、選択肢が非常に豊富。
安く済ませたい場合は「鬼神の一撃3」「獅子奮迅3」などお馴染みのスキルに頼ろう。
Bスキルは主に「見切り追撃」「凪」「回避」などから、用途に応じて選択になる。
近年は強化無効の他にも、物のついでで「絶対追撃、追撃不可」の効果を持つ敵が多く、速さを盛っても「見切り追撃」のスキルが無ければ追撃できないということが往々にしてある。
高い攻撃を活かすためにも見切り追撃の採用がお勧め。
受け時も敵の絶対追撃を防ぎ、耐久力向上にも一役買ってくれるが、素の速さではすこし頼りない数値なので見切り追撃採用の際は孤軍などで速さを盛ってやろう。
回避スキルは歩行近接系にのみ許されたスキルで、速さの差に応じて最大40%敵の攻撃によるダメージをカットしてくれる。
Aスキルで速さを盛る場合はもちろん、「遠距離反撃」を採用する場合も聖印や個性、武器錬成で速さを盛りBスキルに「回避」を採用したい。
回避一発で物理、魔法攻撃の両方に対する耐久を上げられる。
回避には複数の種類があるが、HP75%以下で奥義のダメージを上げられる「怒り」が無難。
7月19日からの新英雄ガチャでは「回避・攻め立て』も登場する、そちらも要注目。
敵の能力強化を無効にし、さらにいずれかのステータスを3ダウンできる「凪」スキルもシンプルに強い。
「迷ったらこれ」感あるスキルである。
主に受けよりの運用で「攻撃・守備の凪」を採用するのが良さそう。
お安く済ませたい場合は、倒したい敵に応じた各種「殺し」スキル、ピンチになると逃げられる「離脱の行路」などが使いやすいか。
少し貴重度は上がるが、移動補助に絡むだけで各種能力を上げられる「連携」、ペレ自アの斧と併用することで自力でペレジアの斧の効果を増強できる「封印」のスキルも候補に入る。
Cスキルの選択肢はA、Bと比べると少し縛られる。
使いやすいスキルが少なく悩みどころだ。
「相互大紋章」のスキルは、Cスキルの中で数少ない「自力で戦闘中の能力を上げることができる」スキル。
「鼓舞」などのスキルと違い強化無効効果で無効化されない強化で、味方のサポートもでき、強力。
しかし、相互大紋章の発動には「周囲ニマス以内に味方が存在」する必要があり、お察しの通り「周囲一マス以内に味方がいない時に発動する」孤軍系スキルとは少しばかり噛み合わせが悪い。
両方を発動させようとすると、「隣接させてはいけないが、仲間が遠すぎてもいけない」というなんだかめんどくさい位置取りを要求される。
でも、まあ、一番強いんじゃないかな......
他には、「始まりの鼓動」も使いやすい。
ターン開始時に奥義発動カウントが最大値の場合カウントを1減らしてくれる。
奥義発動までに要求されるカウントが少ない奥義を装備している時ほど有効。
自分から攻めるタイプの運用をするなら「迅雷風烈」。
歩行には珍しい、自力で移動力を1上げれるスキルである。
他にも「脅嚇」のスキルはターン開始時、周囲4マスという広い範囲に敵がいればデバフをかけ自身の能力をアップできる。
どちらも使いやすいスキルだが、比較的新しいスキルで入手しづらいというデメリットもある。
お安く済ませるなら死の息吹、紫煙など相手ユニットにダメージやデバフを撒く系、指揮、開放など味方を強化する系、奮起などの自身を強化する系など選択肢は多い。
カスパルが初期から持っている「攻撃の波・偶数」も無難なスキルである。
と、長々と喋ってきたが、性能は二の次でとにかくカスパルが実装されたことがめでたい。
一度実装されたらこっちのもの、カスパルが逃げることは無いので長々と色々試してみるといいと思うし、私もそうするつもりである。
みんな待ってた!!遂にカスパル、ヒーローズに参戦!!(前編)
2021年6月18日、FEヒーローズ公式アカウントにある一枚の画像が投稿された。
それは伝書梟「ふぇー」氏が入手した最新情報。
「海辺で元気いっぱいの超英雄さんが、近日登場する」という報せの画像だったのだ。
描かれたのは次回登場の超英雄のシルエット、魚を手に元気に躍動するトゲトゲベリショの少年らしき姿がそこにはあった。
カスパルの姿があったのだ。
風花雪月発売からおよそ23か月、多くのカスパルクラスタは彼のヒーローズ登場を今か今かと待っていたことだろう。
待たされ過ぎたと言ってもいい。
気がつけば他の黒鷲の学級は全員ヒーローズへの登場を果たしていた。
3月にはカスパルを演じられる村上聡氏が春祭りに登場したサレフの声を充てられたことが明かされ、「声フラグが立った」と界隈が湧いたが、そこからもなお三か月焦らされた。
そんな折投下されたトゲトゲ頭の少年のシルエット。
シルエット姿だけだというのに、皆は「カスパルだ! カスパルが実装される時が来たのだ!」と確信し騒ぎはしゃいだ。
一時間後にはTwitter国内トレンドの27位にカスパルの名前が確認された。
「カスパル確定シルエット」事変からその日一日、カスパルクラスタは皆どこか浮足立っていたし興奮で寝付けない夜を過ごす者もいただろう。私はそうだった。
皆の期待と、「万が一これで違うかったらどうしよう」という少しばかりの不安が募る中、翌日、2021年6月19日にその動画は公開された。
「海って気持ちよくて最高だなぁ!! 気分が上がるぜぇ!!」
水着超英雄・カスパル参戦!!
ああ、待たされた。満を持して、満を持してカスパルが登場したのだ!
発売後初と言ってもいい、公式からの新たな供給である。
ボイスも完全にカスパル、村上聡氏ありがとう。
実装の形態は星4超英雄、それなりのオーブを要求されこそするが、例えば無課金でプレイされているカスパルクラスタの方でも10凸は現実的な範囲である、そこまでを望まなくとも一人入手するだけなら容易であろうという、歓迎すべき実装形態だ。
一方で性能面、とりわけ初期の所持スキルにおいては、星5限定の英雄と比べて少しばかり目劣りするかもしれない、しかしそれは裏を返せば思い思いに我らの推しをカスタマイズしやすい、愛を貢ぎやすいということである。君も自分だけの最強のカスパルを育てよう!!
さて、カスパルヒーローズ実装という朗報を経て久しぶりに稼働した本ブログ。
今回は前編として、情報公開されたカスパルのどこが尊いのか、素晴らしいのかを語ろうと思う。
水着カスパルのここがスゴイ!
その1、顔
いきなり顔かい!!
いや、だって推し、顔がいい。
一般的にカスパルは容姿面においても5年後の成長が凄まじく、イケメンと呼ばれるのは大人になったほうのカスパルであることが多いが、今回のカスパルのビジュアルは少年らしいあどけなさとカスパル元来の凛々しさを両立したグッドデザイン、ナイスデザイン、エクセレントデザインである。
その2、カスパル史上最強露出の衣装から見える筋肉
水着ということで、カスパルはその上裸体を惜しむことなくさらけ出している。
胸筋、腹筋、腕の筋肉どこをとっても、素晴らしい。
本当に素晴らしい。
幼さの見える線の細さと、彼の努力の表れである筋肉の力強さが、もう、これぞカスパル!という完璧な仕上がりなのである。
キレてるキレてる!!
その3、衣装デザインがエモい
まどろっこしいのを嫌いそうなカスパルだが、その水着は意外にも腰元からヒラヒラの装飾があるものを選んでいる。
こちらの水着、茶色の色合いといい五年後のデフォルト衣装をイメージしたものとなっていて、非常にエモい。
今回の超英雄は他の面々にもそういった意匠が見られる素敵な仕上がりとなっている。衣装だけに。素敵じゃないシャレ
また、左腕の拳や手首を包むテーピングや右腕に巻かれたバンドなど、随所随所にカスパルらしさが見てとれる。
細部まで完璧にカスパル!
カスパル愛を強く感じるイラストが素晴らしい。
その4、ゴーグル
シルエットの段階でその存在が明かされていたゴーグル。
これに関しては少々意外ではあったのだ。
カスパルってゴーグルなんてつけずに、海だろうが川だろうが関係ねぇ!! ってかんじで裸眼で突っ込みそうじゃない?
でも、まあ、魚とか獲りに行くみたいだし、流石のカスパルもゴーグルがないと水中の魚には太刀打ちできないのかな!?
個人的には誰かに渡されて渋々つけてるとかだと美味しい。
お前の趣向はどうでもいいって? うるせえ!!
その5、カツオ
シルエットからも圧倒的な存在感を放っていた魚。
正体はカツオであった。
なんとこれ、そのまんま今回のカスパルの武器になる。
名前は「カツオ」。星5では「カツオ+」。武器種は斧。
こいつでしばいて戦うのだというから驚きだ、ヒーローズに数多有る武器の中でもトップメタならぬトップネタかもしれない。
モーションは豪快そのもの、そもそもこのサイズのカツオを小脇に抱えている絵からして面白い。
こんな芸当を可能にするのもカスパルのキャラクターあってこそ。
原作でもいわゆる「三枚目」的な活躍も目立つカスパルに正にお似合いの武器だ。
ちなみにこの武器、継承可能でもある。
カスパルクラスタ以外でこのブログを覗いている方は希少だとは思われるが、推しの斧兵に「カツオで戦わせたい!」という人も安心だ。
そっちの方が希少じゃない?
その6、担当イラストレーター、めかさん
総合的に、どこをとっても素晴らしいしか感想が思い浮かばないこのイラストの担当はめか先生である。
伝承ロイを筆頭に、ロスなどの少年系の英雄のイラストが超好評のめかさん、一方で水着ヘルビンディを担当された際には「前島さんの絵だと思った!」と原作絵師と瓜二つのイラストで驚かれた。
かねてからカスパルを担当する絵師としてめかさんを希望するカスパルクラスタは多く、その望みが現実となった形、原作のカスパルらしさと水着超英雄のワクワク感を両立した、我々の期待の遥か上を超えていく素晴らしいカスパルを描いていただき、感謝感激雨霰である。
その7、灼熱の猛特訓!
「夏に海に大はしゃぎ!」といい、「元気いっぱいの」といい、カスパルの元気を全面に押し出すかのような売り出し文句が目立つ今回の水着超英雄。
中でもカスパルの肩書は「灼熱の猛特訓」である。
海に来てまでやはりカスパルは特訓に精を出すのだろう。
左手に見えるテーピングもきっと特訓の最中に負傷をしたから。
ああ、どこまでもカスパルらしい。
その8、アッシュとの同時実装
カスパルがペアエンドを迎える、数少ない同性ユニットの一人がアッシュ。
カスパルスキーは同時にアッシュスキーも兼ねている人が多く、二人そろって未だに実装されていなかったことも相まってカスパルとアッシュの同時実装を熱望する声は大きかった。
とはいえ、水着超英雄はどうしても女性ユニットの方が目立つテーマ。
二人そろっての実装は厳しいのではとも思われたが......
この度、晴れてアッシュの実装も発表された。
こちらは風花雪月男子生徒の中では、級長、従者を除いて初の星5枠、かつ級長を除いての初の神器獲得というVIP待遇。
一緒に実装されたということは外伝などでの絡みも期待できるということであり、期待が集まっている。
その9、同時実装面子とイベントのテーマが素晴らしい
二年連続での開催となる風花海祭り。
しかしそのイベントコンセプトは明らかに異なる。
昨年の面子は比翼のベレス・レアを筆頭にシルヴァン、ドロテア、ローレンツと、「色」を連想させる大人びた面子が揃っていた(イングリットはそういった印象からは遠いかもしれないが)。
一方今年は、先述の通り「元気」をテーマにした明るい超英雄である。
実装面子の中には新規実装のレオニーもおり、明るく元気にイベントを盛り上げてくれるだろう。
生徒の中では(バルタザールを除き)最年長のメルセデスも、大人っぽさよりも明るさ、楽しさを何より連想させるようなデザインがなされている。
予告動画では皆で屋台の氷菓子を買いに行く様子や、仲間たちの商品を持ってやっているカスパルなどが描かれている。
外伝の更新が今から楽しみだ。
その10、戦渦の連戦「男と男の真剣勝負」
超英雄召喚の欠点の一つとして、ヒーローズ屈指の好評イベント「想いを集めて」が開かれない事があげられる。
各キャラクターを掘り下げ新たな魅力を発掘してくれる「想いを集めて」、これを目当てに恒常実装を望む声も多かったが......
しかし、代わりに実施される今回の戦渦の連戦は、どうやらカスパルとアッシュが主役らしい。
タイトルが、男と男の真剣勝負である。
何で勝負するんですかね!?
今回の面々に男はカスパルとアッシュしかいない、勝負というのも正しくカスパルが好みそうな文言である。
「想いを集めて」の穴を補う、カスパルファンにとっては楽しみなイベントになりそうだ。
カスパル達が登場するイベントの開幕は2021年6月21日。
22日からは戦渦の連戦も開幕する。
僅かあと二日三日であるが、やはり待ち遠しくてあまりに長く感じられるだろう。
後編はカスパルの実装後、イベントやボイスの素晴らしさをお届けしたい(ああ、当然素晴らしい前提である)。
おまけ・カスパルを無理なく10凸したい人のオーブプラン
冒頭でも述べた通り、今回のカスパルの実装形態は超英雄召喚の星4枠。
星4でも召喚できるため多少召喚しやすいが、超英雄は期間限定の英雄であるため今回のイベントが終わるとまた暫く召喚できなくなってしまう。
知らないうちに沢山集まっている他の星4英雄とは訳が違うのだ。
星4、5のカスパルの出現率は合計3.75%。
今回の超英雄召喚で緑一点に狙いを絞り回し続けると、この数字以上に効率的にカスパルを召喚することは出来るはず。正確な数字は数学に弱いので出せません、陳謝。
とはいえカスパルファンは他の風花雪月キャラも好きだと言う人も多いはず。
その場合は無理に今回での10凸を狙う必要もない。
例えば現在ヒーローズで開催されている「W超英雄召喚」では、収穫祭で登場したチェイニーや正月に登場したピアニー・スカビオサなど、今から8~6か月前に登場した超英雄が再登場している。こちらのガチャでは星4ピックアップでの入手確率は星4超英雄が二種類いる分下がってしまうものの、獲得を狙うことができる。
今回のイベントで間に合わなかった場合は、およそ半年後の復刻の機会を狙ってオーブを温存しておくのもいいだろう。
また、常設の秘伝書生成では、2年目のラインナップに水着シルヴァンや兎ナーシェン、愛の祭コンラートなど過去の星4超英雄の秘伝書も存在している。
来年の3月ごろに来るであろう3年目の秘伝書生成ラインナップにカスパルが登場する可能性もある。一凸分にしかならないが、節約志向のカスパリストは頭に入れておくといいかもしれない。
長く長く待たされた分、推しは自身の誕生日直前に最高の姿で凱旋してくれた。
未だに夢か現か分からないカスパリストも多いだろう。
今年の夏は、カスパルがいる。きっと最高の夏になるだろう。
それではみなさんも、良い夏を!
ファイアーエムブレムヒーローズに推しが実装されたら......ごっこ
突然ですが皆様は「ファイアーエムブレムヒーローズ」というゲームを御存じだろうか? 当ブログでも、主に総選挙の話題について触れる時にその名前を出してきた、プレイされていない方でもエムブレマーであればその存在はご存じのことと思われる。
歴代シリーズ(ほぼ)勢ぞろい(♯FEまで網羅)でドリームチームを組みあらゆるマップを攻略することができるソーシャルゲーム、それがファイアーエムブレムヒーローズ。戦闘システムはステータスの簡略化、命中率の概念の廃止など細かい差異はあるが、概ね原作の戦闘を踏襲しており、4周年を迎えた今でも新キャラクター登場の際にはキャラクター名がTwitterのトレンドに上がるなど、その人気は健在だ。現在は丁度風花雪月からリンハルトら四名の生徒が登場、先生方にとっては初め時である。ヒーローズオリジナルキャラクターも魅力的なキャラが多数揃っている。未だプレイされたことが無い方はこの機会に一度ダウンロードされてみてはどうだろうか?
しかし、このヒーローズには現時点で、未だカスパル=フォン=ベルグリーズが実装されていない。
我らが推しが実装されていないのだ、由々しき事態である。これでは当ブログをご覧いただいているカスパルスキーの同士の方々も「折角FEのソシャゲがあるならやってみたいと思ったのに、カスパルいないんじゃやる意味ないじゃん!!」となりかねない。そこで今回のテーマはこちら!
カスパルがいつヒーローズに実装されてもいいように、カスパルを再現するスキル構成を考えよう!!
今までとは随分気色の違う企画である。もはや推し語りでもなんでもない気がする。ひとまずお付き合いいただきたい。
そもそもスキル構成って?
風花雪月でもそうであったように、歴代FEシリーズの一部の作品ではユニットにいくつかの「スキル」を装備されることができる。ブリガンドを極めたら獲得できる「鬼神の一撃」とか、主に弓兵が隣接する敵から攻撃されても反撃できる「近距離反撃」とか、皆様もお世話になったことが多いのではないだろうか。ヒーローズでもスキルは存在、寧ろユニットを構成する最重要要素として位置づけられている。
ヒーローズでは各ユニットごとに武器(武器スキル)は同時に複数持てず(戦闘中に武器の切り替えができない、また弓を扱うキャラクターは弓しか持てない等、複数の武器種を扱うこともできない)、その他に補助スキル(引き戻し、体当たり等は風花雪月でもお馴染みだろう。味方ユニットの回復が可能なユニットはここにリブロ―などのスキルを持てる)、奥義スキル(風花雪月で言えば戦技の様な物)、更にA、B、C枠の3つのスキルを所持できる。ついでに「聖印」という、キャラクターにアイテムを持たせることでスキルをおまけに一つ付与できる枠もある。
主にヒーローズでは新規実装時これらのスキルと兵種(移動タイプ。歩行、重装、騎馬、飛行の四つに分類されている)によって、原作に登場する各ユニットの特徴が再現されている。例えば前年三月に実装されたベルナデッタの例を見てみよう。
初期武器スキルは「被害妄想の弓」というオリジナル武器(本人しか持てない武器、神器と呼ばれている)、あんまりな名前だが効果は強強で、「戦闘開始時、自分が不利な状態異常を受けている、または自身のHPが99%以下の時、戦闘中攻撃、速さ+5、かつ、自分から攻撃した時、追撃可能なら自分の攻撃の直後に追撃を行う」というもの。無論プレイされていない方にとってはその強さは実感しづらいだろう、しかしベルナデッタの原作での個人スキル「被害妄想」の特徴、「ダメージを受けていると強くなる」と彼女の持つインデッハの小紋章の「連続攻撃」という特徴をそれぞれ「HPが99%以下」「追撃可能なら自分の攻撃の直後に追撃」という部分で再現している。更に補助スキルには「献身」という、「自分のHPを10だけ仲間一人に献上」するスキルを持ち、Aスキルには「攻撃速さの渾身」という「攻撃力と速さを飛躍的に上げる代わりに戦闘後自分にダメージを与える」効果のスキルを持つ。献身というスキルはジェラルトのお墓にお花を添えるなど優しい彼女の一面が表されており、これら二つの「自分にダメージ」という特徴はベルナデッタの強みである「被害妄想」の発動を熱烈にサポートする。Bスキルは「速さ守備の凪」という、相手の速さと守備にデバフをかけダメージと追撃を通しやすくする強力なスキル、Cスキルには「近距離警戒」と(効果は味方の守備能力をあげるものだが)人見知りで警戒心の強いベルナデッタにピッタリな名前のスキル、と総じて使いやすさ、再現性共に追求した良性能で実装されている。
ちなみにベルナデッタの武器種は(名前を見ればわかるが)弓、兵種は騎馬。彼女のイメージに凡そ合っている。ステータスは速さが高く、魔防に比べて守備が低いなどある程度は原作の成長率に沿ったステ振りが為されている。こちらの数字は、そもそもヒーローズには「HP、攻撃、速さ、守備、魔防」の5つのステータスしかなく、特に「技」に相当するステータスがないこと、ソシャゲにインフレは付き物なことからスキルと比べると「なんとなく再現されてるかなぁ」ぐらいのものだったりすることも。
一方で全てのユニットがこのように原作に沿った扱いをしてもらえるわけではない。上記のベルナデッタは星5、いわゆる最高レアリティでの実装だったが、同時に実装された星4、低レアリティでも入手可能なフェルディナントはオリジナル武器スキル、神器を貰うことができず、代わりに持たされたのが「守りの槍」、敵から攻撃された時に守備が上がるという効果の武器で、フェルディナントの個人スキル「自信家」の「HP満タンで強くなる」要素も、キッホルの紋章の「相手の反撃を防ぐ」要素もまるでない。Aスキルには守備の城塞という「攻撃のステータスを犠牲に守備のステータスを大きく上げる」スキルを持たされ、何故か「守備に強みのあるユニット」として売り出された。原作での守備成長率は35、うーん......低くはないんだけどさ......。ちなみにCスキルには「速さ守備の奮起」という、「ターン開始時に孤立していると速さと守備が上がる」スキルを持ち、これはフェルディナントに先んじて実装されたエーデルガルトの「攻撃守備の奮起」と対応するスキルであったため「あ、エモい」と私は良采配だったと思っている。
早速カスパルをビルドしよう!!
前置きが随分長くなった。いよいよ本題に入ろう。
もっとも「推しが低レア実装で微妙な性能で登場したら......」なんてことを妄想していても仕方がないので、今回は「カスパルが星5インフレ最前線強強スキルで登場したら......」という妄想をしていこうと思う。「推しがヒーローズに実装されたらごっこ」である。仮にカスパルが実装された時に、彼が最初から持たされたスキルが弱いものであったとしても、ヒーローズにはスキル継承というシステムがあり、(いろいろな制限はありながら)自分のつけたいスキルに上書き可能なので、今回は同時に後から継承することも考慮に入れた妄想ビルドを楽しんでいこう。
兵種と武器スキル
ヒーローズには現在「拳」武器が存在しない。ドゥドゥ―やラファエルも別の武器、前者は斧で後者は弓(なんで?)で実装されたので、カスパルも拳での実装は無いと考える。ならばきっと、カスパルは斧だな! 斧の「神器」を渡されたという前提で考えてみよう。兵種は「歩行」と考える。
まずは武器の名前である。ベルナデッタの例にならって「喧嘩好きの斧」「喧嘩家の斧」など彼の性格を全面に押し出した名前の可能性もあるが、ここは「ベルグリーズの戦斧」と仮定させていただく。カッコよくない!? ベルグリーズ家に代々伝わる名斧的な!!
次に効果、オリジナルの武器スキルであるからカスパルの特徴を強く表したスキルにしたい、しかしカスパルには紋章がない。故に「喧嘩好き」の効果がベースとなる。隣接する相手の回避を下げる「喧嘩好き」、ヒーローズには命中率の概念はないが、「回避」の名を冠するスキルがあり、その効果は「(速さに応じて)受けるダメージを減らす」。つまりベルグリーズの戦斧の効果は「隣接する敵との戦闘時、相手の奥義スキル以外でのダメージ軽減効果を無効化する」、こんな感じかな!
うーーーーーーん......
強強スキルというには少し物足りない、ダメージ軽減スキルを持たない相手には何も効果を発揮しない。もう少し盛りたい。そこでカスパルのもう一つのメイン武器、「格闘」の特徴である「二回攻撃」の概念を取り入れてみる。
「突然のダイムサンダ、どうかお許しいただきたい」の迷言に代表されるとおり、ヒーローズにおける二回攻撃は(いやヒーローズに限らんだろうけど)非常に強力な効果であり、この効果をもつ武器は代償にステダウンが要求される。基本は速さが下がるのだが、これではカスパルのステータスの特徴「HP・力・速さが高く魔防が低い」を再現できない。昨年終盤に、従来の二回攻撃武器とは一線を画す、「二回攻撃かつ速さも上昇する代わりに守備、魔防を下げる」という武器が登場。このような前例もあるにはあるのだが守備を下げるのもカスパルには似合わない、何よりこのレベルの効果に加えて更なるメリットがあるのは美しくない。そこで先ほどのベルナデッタに習って「追撃可能なら攻撃直後に追撃」、反撃を許す前に追撃という形で格闘の連続攻撃を再現する。
そんなこんなで「ベルグリーズの戦斧」、完成系がこちら!
威力 16 射程 1
隣接する敵と戦闘した時、相手の奥義以外のスキルの「ダメージ軽減」効果を無効
自分から攻撃した時、追撃可能なら自分の攻撃の直後に追撃を行う
自分から攻撃、という非常に緩い条件で連続攻撃が出来る。ヒーローズの回避スキルは「自分と相手の素早さの差でダメージを減少」するので元から素早さが高い(であろう)カスパルでは一見ダメージカット無効の恩恵が少なそうだが、古くは「ティルフィング」、最近では「落星」などダメージ軽減効果を持つスキルは回避の他にも多数ある、意外なところで刺さってくれるかもしれない。
これでも既に実装済みの名うての武器たちと比べると性能的には物足りないと思いはするが、カスパルらしさは出てて非情に良い。大満足の出来である。実際にはこれよりも性能で劣る武器を渡される可能性は高い、そもそも風花雪月出身の級長、大人以外の男子で神器を貰えたユニットは一人もいない。しかし、幸い斧武器には強強効果を持つ継承可能の武器が既に多数存在し、後からプレイを始めても(聖杯というアイテムで)容易に入手可能な物も多い。「カスパルを再現!」という意味で有用な斧は少々難しいが、「カスパルを強強ビルドしたい!」ということであれば先ほど触れた、二回攻撃が可能で守備魔防を犠牲にし、速さを上げる「忍びの斧」を初め「ペレジアの斧」「大きな扇子」「デッキブラシ」(なんの冗談だと思われるかもしれないが、ヒーローズにおいては神将器アルマーズよりもつよつよ武器である。インフレって怖いね)などがお勧めだ。勿論勇者の斧を持たせるのもいい。
補助スキル・奥義
杖以外のユニットが使える補助スキルは移動補助がメイン。基本的には風花雪月でもお馴染み「引き戻し」と「引き寄せ」が使いやすい。ヒーローズでは原作と違い、原則移動は最大2マスまで、騎馬なら3マス移動できるが重装なら1マスしか移動できない(あくまで原則ね)、おまけにマップも狭く一マス移動する意味合いが原作の非にならないのだ。「引き戻し」と「引き寄せ」は相手の攻撃範囲から仲間を逃がすのに大層役に立つ。両方共複数の英雄が星3、星4で持ってきてくれるので安く継承できる。こんなんなんぼあってもいいですからね! イメージ的には「体当たり」や「ぶちかまし」もいいけどね、あと攻撃の応援等各種応援スキルから好みのものを装備させてお好きな仲間に応援をかけてニマニマするという楽しみ方もできる、そう、ヒーローズならね。
次に奥義スキル、ヒーローズにおける奥義は「設定された奥義カウントの回数だけ戦闘を行えば奥義発動可能状態となり、その状態で行う最初の攻撃、防御、杖による回復が奥義として行われる」という仕様。奥義カウントは攻撃をするたびに1進み、攻撃を受けるたびに1進む(杖のユニットが回復スキルを味方に使った場合も、杖のユニットの奥義カウントが1進む)。追撃や勇者の斧による二回攻撃が絡めば、その数だけカウントは加速する。奥義には「与えるダメージを増やす」「与えたダメージにおいて自分を回復する」「戦闘開始前にダメージを与える」「受けるダメージを減らす」等様々なバリエーションがある。
奥義カウントは強力な奥義程数が多くなる。有名な「天空」はヒーローズにおいては敵の守備、魔防を半分にしてダメージ計算を行い、与えたダメージの半分を吸収する攻防一体の強力奥義だが、そのカウントは5。5回殴ったり殴られたりした挙句ようやく使えるようになるので、耐久力が高く殴り合いが出来るユニットでなければ扱えない奥義ということになる。
この奥義に関しても、先ほどの「引き戻し」「引き寄せ」のように鉄板のスキルがあり、カスパルを「自分から殴って素早く相手を殲滅するアタッカー」とするのなら、特にこだわりがなければ奥義カウント2で打てる「凶星」「月虹」などがいい。凶星は与えるダメージ1.5倍、月虹は相手の防御、魔防を3割引き、癖が無く使いやすい。風花雪月で先生の奥義としてお馴染みの「破天」もカウント2で打てる奥義、竜や獣でなければ誰でも使えるスキルとして実装されている。継承には今のところいずれかの先生が必要となるので少々お高い(スキルを継承すると継承元の先生はいなくなってしまうよ!!)が、プレミアムなカスパル、恩師の力を受け継ぎ戦うエモエモなカスパルを演出したいならお勧めだ。しかしこれら2カウント奥義でも先ほど仮定した「ベルグリーズの戦斧」の効果であれば、一度目の戦闘で奥義発動まで持っていこうとすると他のスキルによる補佐などが必要となる。
補助、奥義スキルは星5実装ユニットであっても最初は所持していない、ということも往々にある。もしカスパルがこれらの枠のスキルを最初から所持している場合は、補助スキルは「体当たり」、奥義スキルは奥義カウント3で与えたダメージの50%を回復する「太陽」だろうか。なんてったってカスパルはフォドラの太陽そのものだからね!!
Aスキル
戦闘中に自身の能力を上げる効果やステータスを直に向上させる効果を持つスキルが多く存在するのがAスキル。自分から攻撃するときに攻撃力をアップする「鬼神の一撃」は、当然ヒーローズにおいてもカスパルと相性抜群だ。自分から殴る=必然的に敵と隣接しているということになる、その状態で強くなるというのは喧嘩好きの再現としても上々。一方で自身の全ての能力を向上させる代わりに戦闘を行うたびに自分にダメージを与える「獅子奮迅」も性能的な面では原作のカスパルらしさは見られないものの性格的にはカスパルにマッチしているように思う。
カスパルが低レアリティで実装される場合は「生命の業火」辺りを持ってくる可能性も高い。HPが敵より3高ければ攻撃力が上がる効果、使い勝手で他の多数のスキルに劣るがHPの成長率が高いカスパルとは噛みあいも良くなりそうで、「業火」という言葉がイメージ的にもピッタリだ。一方で強強ビルドにするならば戦闘後にダメージを受ける代わりに戦闘中攻撃速さを飛躍的に上げる「攻撃速さの渾身(4)」、周囲一マスに味方がいない、というちょっと悲しい条件付きで攻め時も受け時も能力をあげて物理受け役の兼任も狙える「攻撃守備の孤軍」などが候補だ。
射程一のユニットは遠距離反撃スキルを持っていなければ弓、暗器や魔法(ヒーローズの魔法ユニットは隣接する敵には攻撃できない)のユニットに一方的に攻撃されてしまう。しかしカスパルは魔防がお察しで実装されると予想されるので魔法相手であれば反撃する前に倒される可能性が高い。弓や暗器のみに遠距離反撃し、おまけに物理相手の反撃時は攻撃と守備を上げる「金剛の反撃・遠距離」という便利スキルもあるが、やはり遠距離戦で強いカスパルというのは「喧嘩好き」的に馴染まない気もする。
以上から、ポン酢的カスパルのAスキル予想・お勧めスキルをまとめると……
持ってきそう! 獅子奮迅・生命の業火
持たせたい! 鬼神の一撃・攻撃速さの渾身・攻撃守備の孤軍
獅子奮迅、鬼神の一撃は高級版(4)が存在するが、お求めやすいバージョン(3)も存在する。一方で渾身スキルは比較的お求めやすい(3)と高級版(4)ではスキル効果が雲泥の差であり、孤軍スキルはバージョン(3)でも比較的手に入りにくい高級スキルとなっている。
Bスキル
「切り込み」などの戦闘を介する移動系スキル、相手にデバフを与えるスキルなどが揃うBスキル。速さがある程度高そうなカスパルであれば「回避」スキルを持っても強そう(「回避」スキルは近接歩行系のみが装備できるスキルでもあるしね)だけど「お前の回避は無効にするけど俺は回避な!!」って感じのカスパルはなんかずるくて嫌だ!!
戦闘を介さず相手の能力を下げる「封印」スキルや「共謀」スキル、「混乱」スキルなどはやっぱりカスパルのイメージではない。だって見てよ、どれもなんだか賢そうな名前でしょ!? 自分の能力を上げる「連携」スキルもBにはあるのだが、能力を上げる条件が「味方に移動補助スキルをかける、及びかけられる」というもの。ええいまどろっこしい! これもカスパルじゃない!!
と、何だか全体的にスキルBはインテリスキルが多い。そんな中でもカスパルにお似合いと見えなくもないスキルがBにはあるのだ。それが「強化無効・近距離」というスキル。文字通り相手の強化を無効にしてしまう、魔法チックな印象を受けるかもしれないが「男は黙って素の能力勝負!!」と考えれば、ね? カスパルらしいでしょう? 強化無効スキルは近距離と遠距離で分けられており、近距離相手限定で力を発揮するのは喧嘩好きの印象にも合致していてGood。ちなみにこのスキルで無効に出来る強化は「鼓舞・応援系」強化のみ。何を言っているか分からないかもしれないが、例えば「鬼神の一撃」の効果で戦闘中に上がる能力値はリセットできないのだ(こちらは「紋章系」と呼ばれる)。万能ではないことに注意したい。
低レア実装の場合のスキル候補は「回復」。2ターンに1度HPを10回復する。原作の戦技「瞑想」の再現としてなくはないだろう。最近低レア実装されたリンハルトとお揃いとなるので、これはこれでいいと思う。一方で強さに拘るなら「回復」でも「強化無効」でも少々物足りない。「速さ守備の凪」スキルが最良候補か。ベルナデッタの所持スキルとして先ほど紹介したこのスキル、その詳細は「(遠近問わず)相手の速さと守備の強化を無効化し、更にその数値を3下げる」。相手の攻撃力には触れない代わりに相手を選ばず強化を無効、おまけにデバフまでかけられる。これがあれば追撃を取りやすく、下がった守備に攻撃を叩きこんで一方的に勝ちを取りやすいだろう。また他の候補では「見切り・追撃効果」というスキルも強力。このゲームでは困ったことに、速さの数値に関わらず追撃を防いだり、追撃を実現したりする「絶対追撃」「追撃不可」という能力が存在する。いくらカスパルが速くても追撃不可に阻まれるとその強みは激減、そういった事態を防げるのがこのスキルである。「敵の絶対追撃と自分の追撃不可を無効」にする、という効果、少々ややこしい効果であるし追撃効果が絡まないと何の意味もなさないスキルではあるが、今時本当に多くの武器、スキルにそういった効果はついているので役に立つ場面は多いだろう。
以上から、ポン酢的カスパルのBスキル予想・お勧めスキルをまとめると......
持ってきそう! 強化無効 近距離・回復
持たせたい! 速さ守備の凪・見切り 追撃効果
強化無効スキルは脳死で使えるほど安くはないが、いざとなれば聖杯でいつでも入手可能なスキル。一方で凪、見切りスキルはいずれも未だに高級品だ。
Cスキル
ターン開始時に周囲の味方の能力を上げる「鼓舞」スキル、自身の周囲の味方の能力が戦闘中の間だけアップする「紋章」スキルなど、味方の能力を上げるスキルが多いCスキル。また「威嚇」スキル、「謀策」スキルなど相手にデバフをかけるスキルも存在する、一方でインフレが進んだ為か最近は普通に自分の能力を上げるスキルも出てきた。じゃあ全部あんじゃねーか!! カスパルには当然味方の補佐ではなく自分の能力を上げるスキルがお似合いである。
先程フェルディナントのスキルとして紹介した「奮起」スキルは、「ターン開始時、周囲1マスに味方がいなければ能力が上がる」スキル、孤軍と似ているが孤軍がいわゆる「紋章系」の強化であるのに対しこちらは「鼓舞系」のスキル。Cスキルの中では数少ない「自分一人で、毎ターン自己強化できる」スキルであり使いやすい。やはりカスパルの強みを伸ばす意味では「攻撃速さの奮起」が良いか。しかし前述の通り「鼓舞」系のスキルは「凪」など強化無効効果でしっかり無効にされてしまう。強化無効の効果も現在はオマケ感覚であらゆるスキルに盛られているのであんまり信用ならないのである。名前は、なかなか似合うんだけどなぁ。
「味方の能力を上げて自分は放置」という感じはあまりカスパルのイメージに似合わない、しかし「鼓舞」という言葉はカスパルにピッタリだ。低レアリティで「攻撃の鼓舞」あたりを持ってくる可能性もある。一方で、強さを追い求めるならお勧めは「始まりの鼓動」だろうか。ソティスが登場した時に同時に初実装されたCスキル、そのいかにもな名前とは裏腹に歩行であれば誰でも装備可能である。効果は「ターン開始時、奥義発動カウントが最大値なら、奥義発動カウントをマイナス1する」というもの。このスキルがあれば「月虹」などの2カウント奥義を常時1カウントのように扱うことができ、攻撃→追撃で奥義を発動することができるようになる。
以上から、ポン酢的カスパルのCスキル予想・お勧めスキルをまとめると......
持ってきそう! 攻撃速さの奮起 攻撃の鼓舞
持たせたい! 始まりの鼓動
他の奮起スキルの中には星4排出の英雄が持っているものもあるが、今のところ攻撃速さの奮起は高級スキルの枠組み。始まりの鼓動も同様にレアスキル。実用性も相まって貴重も貴重だ。
聖印
以上でカスパルの所持スキル予想という側面ではおしまいだが、ヒーローズにはもう一枠スキル枠があり、聖印というアイテムで各ユニットの弱点を補ったり強みを伸ばしたりすることができる。聖印の効果は、主に「鬼神の一撃」といった既存のスキルと同様の物であることが多く、鬼神二積みなども可能、飛躍的に攻撃を伸ばせる。激レアスキルは聖印には来ない傾向があるが、最近は孤軍スキルが聖印にも実装され界隈がざわめいたり、こちらも少しずつインフレが進んでいる模様。始まりの鼓動の代わりとして使える「奥義の鼓動」(1ターン目開始時のみ奥義カウントを1マイナスする。歩行以外も装備可能)などの、スキルにはないオリジナル聖印もあり、一度聖印を入手すれば付け替えにコストが必要になったりもしないので気軽に様々物を試せる。
注意・カスパルはまだ実装されていません!
なんだか、話しているうちに実在のユニット、カスパルのお勧めビルドを話してる感じに錯覚してきたが、当然まだカスパルはヒーローズに実装されていない。「ベルグリーズの戦斧」も存在しないし、武器効果も出鱈目である。あまりに悲しい現実がそこにある。
しかしこのように「推しがヒーローズに実装されたら」と考えるのは、私的にはとっても楽しい。夜眠る時など、今まで何度もこういった妄想をしてきたのである。ヒーローズにどっぷりはまっている皆さまは、是非とも各々の推しでこういった妄想をしてみるのもいいのではないだろうか。声帯未実装の英雄ならCVを考えるのも楽しいよね!
そしてヒーローズをプレイしていないカスパルスキーの皆さま、エムブレマーの皆さま。なのにここまでお読みいただいたという方がいらっしゃるのであれば大変申し訳ないことをしたような気もするが......可能な限り、未プレイの方でもある程度話の内容が分かるように、そしてヒーローズに興味を持っていただけるように妄想語りをしたつもりであります。ヒーローズはいいぞ! 是非ともあなたもプレイしませんか!
先述の通り丁度風花雪月の新英雄(イングリット・ドゥドゥー・リンハルト・マリアンヌ)が入手しやすいイベントが開催中、今始めればエーデルガルト・ディミトリ・クロード・リシテアの中から一人もらえるキャンペーンなど、様々な強強英雄が貰える施策が行われており、ある程度のマップは無課金どころかガチャ禁でもクリアできるだけの環境が整っている。しかし、一方で継承用のスキルをすぐに準備するのは難しかったり、先述の聖印などは長くプレイしなければ十分な数を作れなかったり......例えばカスパル推しの方が「カスパルが実装された? よっしゃ始めるぞ!!」といざヒーローズを初めてみてもある程度のところで躓いてしまう場面も多々予想されるのだ。
私は未だカスパルが実装されていないことに心を痛めている。しかし、同時にこれはまだヒーローズを始めていないカスパルスキーにとってはチャンスでもある。カスパルがまだいない今だからこそヒーローズを初めて、自分だけの理想の推しが手元にいる生活、自分だけの推しとの大冒険に備えよう!! もしかしたら他のシリーズのまだ見ぬ推しに出会えるかもしれないぞ!!
(本当にカスパルの為にヒーローズ始めよう! 強強カスパル作りたい! と思った方がいればABCスキルの「持たせたい!」スキルの名前を頭の片隅に入れておいてもらえると、もしかしたら将来役に立つかもしれない。これでカスパルが斧以外の武器で実装されたりアーマーや馬、ドラゴンに乗って実装されたら爆笑もんだな!!)
そんなわけで、ファイアーエムブレムヒーローズプレゼン回を終了したいと思う。
見ようによっては狂気の入った回だったと思うが、お付き合いいただいた方はまことにありがとうございました。
キラキラキキララカップル!カスヒル支援を語りたい
カスパルのNL界隈で最も人気なCPは一体どれか。正確な数字が出ているわけではないが、私が肌で感じる限り、それは恐らくカスヒルではないかと思う。
金鹿学級に所属するヒルダ。カスパルが金鹿の面子の中でペアエンドを迎えられるのはこのヒルダだけで、その代わりという訳でもないのだろうがヒルダとの支援会話は合計四段階発生する様になっている。通常より一つ多い分二人の会話が丁寧に描かれており、何よりもこの二人の支援会話は内容がキラキラしているのが人気の秘訣ではないかと思うのだ。
自他ともに認めるクラスのマドンナ、ヒルダと元気でやんちゃなクラスの人気者、カスパル。支援Cからまるで彼らの青春の一ページをそのまま切り抜いたような、見ている方が少しドキドキするような眩しい景色が映し出されるこの支援。本日はこの支援を元に推し語りをしていきたいと思う。テーマはズバリこうだ。
「い、いや、いいって。気にすんなよ。この程度、すぐ治るって」
「いいから、ほら、行こ? 手当しないと、顔がお化けみたいに......」
支援C、この支援はカスパルが喧嘩で負傷したところにヒルダが出くわす、という場面から始まる。ヒルダと言えばめんどくさがりで、怠け者であると描写される場面が多々あり、彼女の支援会話でも支援Cでヒルダが他の誰かに何か頼みごとをし、それがのちのちトラブルや次の展開のきっかけに......といったものが多い。しかしこのカスパルとの支援では、ヒルダが自らカスパルの怪我の手当てを申し出るのだ。しかもカスパルは「全然平気」「気にすんな」「この程度すぐ治る」と断っているのに「いいから行こう」と押し切ってしまっている。
手当てが完了、カスパルはヒルダの手際のよさを「意外」と評しながら褒める、それに対してヒルダは「兄の傷の手当で慣れていたから」と返す。そして「こんな怪我するくらいなら最初から喧嘩しなければいいのに」とカスパルの喧嘩癖を疑問に思うが、カスパルの主張は「俺が自分から喧嘩してるんじゃない」「話も聞かねえ奴が多いから拳でそいつらの根性を叩き直している」。自分ならほっとくか誰かに何とかしてもらうかのどっちかだとヒルダは理解できない様子だが、カスパルは「俺はじっとしてられない」。そこでヒルダは「見守る」ということも大事だと主張する。「世界は広いし、今でもどこかで誰かが揉めてるけど、カスパル君なしでも勝手に解決してるんだよ。見守ってたら案外すぐに解決することもあるし、無駄な怪我のせいで大事な時に戦えなかったら仕方ないでしょ?」という主張にはカスパルも納得。「見守るなんて、俺にできんのか?」と自問自答するシーンで支援Cは終わる。
この支援ではカスパルとヒルダの在り方の対比が色濃く描写されている。じっとしていられないたちで自分の力で問題解決に向かおうと張り切るカスパルと、自分が頑張らなくても世界は回るよ~という立場のヒルダ。カスパルの考え方は少なからず彼の手柄主義な一面が滲み出たものであり、自分が頑張らなくてもいいというヒルダの考え方とは馴染まないのだろう。それぞれ優秀な父と兄を持つ、考えようによっては似た立場である二人の思考がここまで正反対なのは面白い。性別や紋章の有無の違いもあるのだろうか、ヒルダの立場がカスパルほど頑張らなければいけないものではないというのも大きいだろうか。
しかし肝になるのは、その対比を描きながらヒルダがカスパルの世話を焼くシーンが最初にくることである。傷持ちのカスパルを見て兄と重ねたから、というのもありそうだ。この辺りの考えについてはもう少し支援を追ってから話したい。
ヒルダの考えに馴染まない、とは書いたが、「見守る」という選択肢には理解を示したカスパル。果たして彼は喧嘩に直面しても見守ることができるのか......
「うずうず......ああ、くそっ! やっぱ我慢できねえ! 待て、お前らー!」
無理でした。
そんな出オチで始まる支援B、ヒルダは「やっぱり喧嘩がしたいだけじゃない」と呆れ気味だが、同時に「ふふっ、いい顔してるなー。本当に楽しそう......」とこの時のカスパルを評している。
カスパルは喧嘩が終わってスッキリ、しかし直後ヒルダが喧嘩を見ていたことに気づき「やべっ!」感を出している。「俺には全然無理だったわ。けど、悪は成敗されたし、いいよな?」と言い訳(になってんのかもわかんないけど)すると、ヒルダは「カスパル君がそうしたいんなら、それでいいんじゃなーい?」と軽い、意外な反応。
助言を反故にしてしまい怒られると思いきや、ヒルダは寧ろ良い物見たと笑顔、本人に「すっごい良い顔してた」「惚れちゃいそうなくらい良かった」と直接伝えるほどにべた褒めである。カスパルは「惚れちゃいそうって何だよ。ヒルダは喧嘩が好きなんか?」とピントの外れた返答をしながら、褒められてなんだかんだご機嫌な様子であった。
結局のところヒルダはめんどくさがりなので、わざわざカスパルの喧嘩に首つっこんで止めるようなことはしない。しかしそれ抜きにしても、この支援会話ではヒルダがカスパルの喧嘩、好きな物にまっすぐな姿勢に好感を持っていることが分かる。カスパルはヒルダと親しくしながらもいまいち彼女のことを分かっておらず、これまでに「意外」と評することが度々あったのだが、この支援Bを補足するような内容になる支援B+で二人の関係性、相互理解は大きく進展することになる。
「それにしてもお前って心が広いよなあ」
「カスパルくんにも、窮屈な常識に縛られないで、自由にしてほしいなって」
支援B+では開幕からカスパルがヒルダを「心が広い」と褒める。その心は......「俺が喧嘩するとみんないっつも必死に止めようとするがそりゃそうだろヒルダだけは違う」。直後に「喧嘩が好きなだけだったっけ」と聞いてちゃんとヒルダに「それはカスパル君が勝手に言ったんでしょ」と否定されている。この勘違いはヒルダが喧嘩をしているカスパルを大層褒めていたことから来ているらしいことも描写されている。恋愛的な意味は置いておいてヒルダが好きだったのは喧嘩じゃなくてカスパルの方だよ!! 気づけ!!
真面目な話をすると、と前置きしてヒルダはカスパルに自分の価値観の一端を語る。「私は自分を縛り付けないで自由に生きていきたい。あなたにも同じように、窮屈な常識に縛られず自由に生きてほしい」。これにカスパルは大きく感動するのだ。「大抵の奴はなんだかんだ人の生き方に口を出し、気に入らなかったらさも自分の言い分だけが正しいって顔で説教する。それを、全部好きにやらせるなんてなかなかできるもんじゃねえ!」。
問題児と言われるだけあってカスパルはこれまで周りの大人などからよく説教を受けることがあったのだろう。中でも「喧嘩はダメだ」「なんでだよ?」「駄目なものはダメだ!」といった、フワッとした説教は彼の中でも我慢ならないものがあるのだろう。カスパルはおバカキャラだと扱われがちだが、行動にしっかりとした理念を添えられるタイプでもある。主人公との支援Cでは自分の意見を「今は理由を求めているのではない」と取り合わなかった騎士に不満を露にしている。
その点ヒルダは、支援Cでは頭ごなしにカスパルを否定せず、しっかりした理由で「喧嘩を見守る」という形で一度はカスパルを納得させているし、いざそれをカスパルが為せなくても、今度は「やりたいようにすればいい」と彼の生き方を認めている。自分の在り方を認めてもらう、ということは否定されがちだったカスパルにとっても重要なことであるはずで、ヒルダが思っている以上に嬉しい言葉だったのだろう。
カスパルの賛辞はいつだってストレートで、とてもダイナミックだ。ヒルダは思わず「やめてよー」と照れ、そうまで褒められたのは初めてかもしれないと回想する。兄からは怠け者だとか小言を言われるばかりで、褒められることはあまりなかった。それをカスパルは「他人に縛られたらお前の良いところがなくなるから気にしなくていい」と慰め、ヒルダがそれを喜び「あなたも自由に生きられるように、応援するねー」と言って支援B+は終わる。
ともすればカスパル以上に、優秀な兄と比較され怠け者などのネガティブなイメージが付きまとうヒルダにとっては自己を認めてもらうことが大きいことであるのが明白。「他人に縛られると、お前の良いところがなくなる」という言葉はまさしくヒルダ本人をこれ以上なく尊重する言葉であるので彼女は大層嬉しかっただろう。
支援Cでは対照的な部分が描かれた二人だが、支援BやB+ではヒルダの理想とカスパルの思想が重なっていることが分かる。人の目を気にしないで、自分がやりたいようにやる、そんなカスパルの生き方こそがヒルダの憧れた生き方で、だからこそ二人は互いの考えを尊重しあえるのだ。ここら辺から既に相性の良さはひしひしと感じられる。Bの枠組みではある物の、三段階目ということだけあって既に大分踏み込んだ内容にも思える、果たして支援Aではどのような会話が展開されるのか......
「甘えたところで、あなたは何もやってくれないでしょー」
「ええー? オレ、そんな奴に見えてたのか?」
不穏!! いやいや支援Aまできてそんな残念な内容ではないので安心してください。
支援Aではまずカスパルが「お前ってよく人に甘えるのに俺には甘えないよな」と疑問をぶつけている。ドロテア支援に代表される目敏いカスパルシリーズである。なんなんだろうね、これ。「何で他の男を頼るんだよ」っていう嫉妬みたいな感情もあったらとっても美味しいんだけど、無いだろうな~......純粋な好意と言うか、好奇心というか、ほんの少しでもモヤっとしててくれたら熱いんだけど。最早考察じゃなくて願望じゃねーか。
ヒルダは「甘えていいなら甘えちゃうわよ~?」と言いながら、「あなたに甘えても何もしてくれないから最初から自分でやるんだ」と言う。これにはカスパルもショックだ。「よほど無茶な頼み事じゃなければ多分引き受けてやると思う」と返すが、ヒルダの理想は「言わなくても自分のお願いに気づいてやってもらえる」というもの。その為にそれとなく甘えるのだが、カスパルはそれとなく甘えた程度では気づいてくれそうにないのだ。「そのくせ、あたしが他の人に甘えてるのは、見てるんだー......。永遠の謎よねー」。ほんとである。
普通に頼めばいいというのはカスパルの談。それだと嫌だと思っても引き受けてしまう人もいるでしょ、とヒルダは説明するが、「相手に言わせるように仕向けるなら一緒じゃねーの?」とこればっかりはカスパルには納得できない話の模様。きっとカスパルが何かを頼まれても快く引き受ける、嫌なことなら嫌だと言えるタイプだからなのだろう。
ヒルダは更に「あたしはカスパルくんが自由にしてるのを見るのが好きなの」とも一つの理由を話す。自分の願い事でカスパルの自由を阻害することが嫌なのだ。カスパルもヒルダに「よくわかんねえけど、俺もお前の自由なところは好きだぜ」と返す。アネット支援でもあったけど「好き」って言われたら「好き」って返す癖があるのかな。可愛いな。そして「いざとなったらちゃんとオレのことも頼れよな? 誰かに遠回しに甘えてる場合じゃねえ場合だってあんだろ?」と続ける。めちゃくちゃヒルダに自分のこと頼ってほしい人みたい仲間思いのカスパルらしい台詞。ヒルダもこれにはドキッとしたのかもしれない。礼を言ってから「じゃあ早速......」
「あたしの部屋まで来てほしいなー。一人じゃできないこと、したいかなって......ダメ?」
キャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
こんなん!! こんなん!! こんなん!!!
これです!!!!!
カスヒルが人気な理由、結局はこれです!!!
最初に書いた理由も嘘ではないと思うけど、結局はこの破壊力が馬鹿みたいにエクスプロージョンなんです!!!!!
支援Aまでの段階でこれほど破壊力が高い台詞も少ないよ! いや支援Aともなればどこも結構な爆弾を用意してるけども、その中でもトップ張り合えるギリッギリの、さぁ!! だってこんなん、こんなん言われたらこっちは、「昨夜はお楽しみでしたね」ってなるよ!?
あー興奮しすぎた。なんていうか、いい支援だけど、これが強すぎてこれがすべてみたいなとこもある支援だもんね、ほんと。こんなこと言われたら、22歳健全男子カスパルはひとたまりも――
「部屋? いいけど、何だ? 模様替えか? 引っ越しか?」
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ..................
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ....................................
お前さぁ、お前さぁ。
カスパルは女子の部屋とか普通に入れるタイプであるし、入っても何もなかった体験もしているので(ドロテア支援参照)、残念ながらヒルダが顔を赤らめてハート出しながら部屋に誘ってもなんにも何にも気づかない躊躇いの一つも見せない。んなわけあるかぁ!!
この後のヒルダの「......やっぱり気づかないよねぇ。ずるいなぁ、カスパルくん」という台詞と表情がまたいい味を出してる、ほんとに罪な男め......。
結局ヒルダは荷物を運ぶことをカスパルに頼み、カスパルがそれを嬉しそうに了承して支援Aは終わりを迎える。
カスパルはヒルダに甘えられても気づけない、ある意味では二人の相性の悪い部分が描かれる支援Aであるが、同時にヒルダはカスパルが自由にしているのを見るのが好き、とも語っており、カスパルと共にいることはヒルダにとっての幸せであることが窺える。カスパルがヒルダに頼られることを良しとする性格であることはヒルダもすぐに気づけるだろうから、この支援の後も二人は悪くない形で付き合いを続けていくのだろう。
男女二人旅をキメる衝撃のエピローグ
当然この二人にもペアエンドは用意されている。カスパルが旅に出るタイプのエンディングなのだが、女子生徒の中では唯一ヒルダだけがカスパルの旅についていくのだ。「互いに家を継ぐ必要のない二人は平和な時代を満喫すべく放浪の旅へ」と書かれており、行く先を決めず各地を巡ってフォドラの外にも出たという。カスパルが各地で起こす喧嘩騒ぎをヒルダはただ笑って眺めていた、と支援での二人そのままの様子が描かれているが、カスパルの騒ぎを相方が鎮めないパターンもまた珍しい。
自由過ぎる旅の終わりはヒルダの兄、ホルスト卿が二人を呼びつけたから、カスパルを縛ることを嫌うヒルダを思えばここでもひと悶着ありそうだが、結局はホルストがカスパルを認め、二人は結婚することになる。カスパルがゴネリル家の騎士となり、二人の子どもも続々登場する幸せそうな後日談だ。
うら若き男女二人旅、というロマンが素晴らしい後日談、交際の形を正式にとったのはいつだったのだろうか......流石に付き合ってもないうちに二人で旅とか、あるかなぁ?
めんどくさがりで、おまけにカスパルを縛りたくないヒルダが一緒に旅に出るという選択肢を取るのは少々意外ではあるが、実はヒルダとクロードの支援でクロードの両親が駆け落ちしたと聞き「かっこいい! あたしも、そういうの憧れちゃうなー」「好きになった人と家を飛び出すなんて、なかなかできることじゃないよ」と語っており、案外豪快な価値観を持っていることも分かる。カスパルと二人で飛び立つような愛の結末は、ヒルダの夢に沿ったものでもあったのかもしれない。
ちなみにヒルダは黒鷲ルート、特に覇道ルートではスカウトができない。教会ルートではルート確定した後の一部、一章分しかスカウトする隙がない。二人の支援、ペアエンドを見るならば金鹿でカスパルをスカウトする形が一番お勧めである。
青獅子カスパルがいいのでそっちにヒルダをスカウトしてもいいんだけど、青獅子ルートではヒルダをスカウトしなければ、ストーリー上で彼女に大きな見せ場もあるしねぇ。
おまけ・・・・・・めんどくさがりと世話焼き
話は支援Cまで遡る。ヒルダはめんどくさがりである一方で、カスパルの怪我の手当てをしたり彼に喧嘩を控えるよう一度は諭してみたり、何かと世話を焼く描写が描かれている。これは実はカスパル相手にだけ見られる描写ではなく、ヒルダは世話焼きの側面も割と強調されていたりするのだ。
メルセデス支援やアネット支援では、どちらもBまでではあるが、ヒルダが二人に頼みごとをした結果、最終的にはヒルダが二人のことを気にかけ世話を焼くような展開になっている。因果応報、みたいな言葉が脳裏をよぎるが、どちらもヒルダの優しさもしっかり表れた展開にもなっているのが上手い。
そして、何より同じ金鹿のマリアンヌとの関係である。一見真面目そうなマリアンヌ、支援Cではヒルダが少し強引に仕事を押し付けてしまうのだが、実はマリアンヌが片付けなどの類がさっぱりのどんくさいキャラであることが判明し、それ以降ヒルダがマリアンヌの世話を焼くことになるのだ。勿論ヒルダもそれを心から嫌がったりはしていない、支援Aまで行くと二人の関係は親友と言って差し支えないものになっている。支援会話以外でもあらゆる場面で二人の間に特殊会話が発生し、大体が「凄いです、ヒルダさん!」「すみません、ヒルダさん......」みたいな形である。
改めて見返すと、カスパルのパターンのみ最初からヒルダに頼られる場面が皆無であるが、要はヒルダは「ほっとけない人が相手であればついつい世話を焼いてしまうたち」でもあるのだ。カスパルとマリアンヌの性格は本当に似ても似つかないが、カスパルとヒルダの在り方、マリアンヌとヒルダの在り方は彼らのイメージカラーと同様似た物なのかもしれない。
カスパルはノマカプもいいぞ!!
さて、ダグザ・ブリギット戦役の回でペトラ、ファーガス回でアネットとの支援会話を重点的に扱い、その後エーデルガルト、ベルナデッタ、ドロテア、そして今回のヒルダと、カスパルと女子生徒勢の支援等について深く語ってきた。カスパルと言えば幼馴染のリンハルトの存在が最も大きく、またもう一人の親友であるアッシュとのコンビも大きく支持を集めている。しかし、恋愛っ気の薄いカスパルでも後日談ではしっかり結婚などの形を取っていることが多い女子生徒との支援も大変魅力的なのだ。これまでの推し語りの中で、そんな魅力の一端でも皆さんに伝わっていたら嬉しい。
勿論主人公との支援、カトリーヌやシャミアとの支援、ついでにBまでだけどラファエルの支援も魅力的だけどね! どのカスパルも、一滴も零さずに味わおうぜ!!
カスドロ支援を知ると二人のことがもっと好きになる!!
アドラステア帝国は貴族の牛耳る国、黒鷲の学級に所属する生徒の貴族比率は他の学級と比べても一番高い。名有りの八人の中でも、ペトラがブリギットの王女であることを考えれば貴族でないのはドロテアだけということになる。ミッテルフランク歌劇団の歌姫であったドロテアは、自分の将来の為に士官学校で家柄のいい、まともな貴族の結婚相手を探している一方で過去の経験から貴族に対する嫌悪感の様な物も抱いている。
彼女の支援相手の男性生徒はユーリスを除いて全員貴族であり、特にフェルディナント、シルヴァン、ローレンツといった面々との支援では「ドロテアが、自分が嫌いな貴族と関わるうちに彼らに対する誤解を正していく」という内容になっている。ユーリスとの支援を見るに、彼女は貴族の男子相手であれば目上の存在でなくても敬語を交えた話し方をする。支援A辺りになると敬語が随分抜けることから、彼女の使う敬語は「警戒、敵意」といった意味合いを持つことが分かる。
しかし彼女はカスパル相手には支援Cから基本ため口である。
ドロテアがカスパルに対してとる態度は他の貴族の男子にとるそれとは随分違う、ついでに相手の性質もあってユーリスに対するそれともまた異なる。そんな彼女にからかわれて、カスパルもまた他では見られない姿を見せてくれる。
今回のテーマはズバリ!
もっと掘りたい! カスドロ支援!
以前も少し触ったカスパルとドロテアの支援であるが、今回は支援Cから支援Aまでじっくり見て、この支援のある意味での異質さを語っていきたい。
「私のやっていることが貴方の訓練と同じだって言いたいの?」
「そうだよ、なんか、おかしいか?」
前述の通り、支援Cからドロテアはカスパルに随分と親しく話しかけている。彼女の頼みをうけカスパルがドロテアの部屋の掃除を手伝う場面から始まる。フェリクス支援Aではお茶に誘った流れで「私の部屋でもいいわよ」とドロテアが彼を自室に誘うのだが、フェリクスは「調子に乗るな」と断ってしまう。しかしカスパルは彼女の部屋に入ることになんの躊躇いもない。支援Cだよ?
寮なのにここまで掃除しなくても、と零すカスパルに「寮だからこそ他の人が使ってもいいように綺麗にしなくては」と真っ当な説教をするドロテア、「ここが終わったらあなたの部屋も一緒に掃除しましょうか」という提案にはカスパルも流石に渋い顔(理由は「訓練する時間がなくなるから」)。ふっつうに部屋行き来できる仲なんですかね......。
しかしここでドロテアは自分にもこの後予定があったのだと思い出す。それは「顔も家柄もそこそこの相手」とのお出かけ。カスパルはほっとしながらも「いつも男と出掛けてよく飽きないな」と聞くと、ドロテアは「飽きるけども将来の為だから仕方がない」と返す。それを受けてカスパルは自分の訓練とドロテアの婚活を同じものだと解釈するのだ。
自分は貴族でも次男だから武勲を得ないと将来何にもなれない、だから戦場で活躍できるよう毎日欠かさず訓練する。ドロテアは平民だし財産もないから将来の為にいい相手を探す、そこに何の違いもない。こちらは先日の「友達いねえ」とは打って変わり、カスパル全台詞の中でもトップクラスの名台詞だと思う。少し顔をしかめたくなるようなドロテアの行動にもすぐさま理解を示し、心から応援することができる。それにしたってその表現の仕方が「お前誰だ!」って言いたくなるほどに巧みだ。カスパルの訓練癖は誰もが認める彼の美徳だ、それと同じだと言われたのならドロテアも気を良くするに決まっている。ドロテアは案外人の目や陰口を気にしてしまうタイプでもあるので、純粋なカスパルの言葉には救われるのかもしれない。
最後は「お互いに将来の為に頑張ろう」と励ましあって支援Cは終わる。
「お前ってオレにだけ妙に気安くないか?」
「気安いって? 普通に仲良い友達じゃない」
カスパルとドロテアが普通に仲良しの友達であることが明かされる支援B。地味に友達であると明言される関係性は珍しい。
こちらも以前言及したが、ドロテア支援のカスパルに見られる特徴として「妙に目敏い」という事が挙げられる。支援Bではカスパルがドロテアの他の男子に対する態度(上目使いや腕を絡める)と自分に対する態度(掃除などの頼み事)の差に違和感を抱き、その疑問を直接彼女にぶつけるのだ。ドロテアにも「意外にもよく観察してるのね。もしかして......私に気があるのかしら?」とからかわれ言われている(それに対するカスパルの返答は「はあ? それはねえよ!」。地味に「気がある」という言葉の意味を理解しているのにも驚きである)。
その後ドロテアはカスパルの疑問に「弟みたいなものだからかしら」と自分でも考え、一応の答えを出す。カスパルは「弟かよ......ちょっと気に食わねえな......」と微妙な反応を示すが、ここから支援Bの風向きが変わる。
「ふふっ、何だか口に出してみたら、本当の弟みたいに思えてきたわ」
「ねえ、試しにお姉ちゃんって呼んでみてくれるかしら」
風向きが変わる。
ドロテアがカスパルにお姉ちゃん呼びを要求、普段はなんでもドンとこいのカスパルもこれは流石に恥ずかしい。「一回だけでいい」「もう面倒なことは頼まない」とゴリ押しで遂にカスパルから「......お姉ちゃん」呼びを勝ち取る。この時のカメラワークがまた素晴らしい。ドアップ「お姉ちゃん」カスパルは世のお姉さま方必見である。羞恥に悶えるカスパルに「ふふっ。よくできたわね、カスパルくん。とっても可愛かったわよ」と追い打ちをかける徹底ぶりで、スタッフ陣の癖が全開になっているシーンの一つ。
カスパルは「可愛くねえよ! くそっ! ......いつかお前にもお兄ちゃんって呼ばせてやる!」と逆襲を誓うが......
「あら、そのくらいいつでもいいわよ。ね、カスパルお兄ちゃん」
「お兄ちゃん、どうしたの?」
「ちくしょう、覚えてろよーっ!!」
完敗である。
カスパル、ドロテア双方のお兄ちゃん、お姉ちゃん呼びの演技も光る、ある意味で名支援の一つ。カスパルは随分メンタルをやられてそうだったが、この後に続く支援Aでも特に後遺症は見られない。彼のことだから一日寝て忘れたんじゃないかな?
支援Aの話をする前に......この「弟みたいな存在」というのはからかうための方便ではなく、例えば黒鷲の学級を選んだ直後のイベントでは担任が主人公であったことに「担任ってあんたなのか!?」と驚くカスパルをドロテアが「そんな言葉遣いでは失礼じゃない?」と諫めている。ジェラルトの弔い合戦となる10章では敵陣の付近で大声を出すカスパルをドロテアが諫めるシーンがあり、「やんちゃな弟としっかり者のお姉ちゃん」みたいなシーンはちょくちょく描かれている。ちゃんとこれらのシーンでもドロテアはカスパルにため口である。
「本当は、私、貴方となら結婚......」
「わあああああ! 待った! 待ってくれ! ちょっと待て! 心の準備をさせてくれ! 頼む!」
支援Aはドロテアがカスパルをお茶に誘うところから始まる。カスパルの反応からして二人で席を共にする機会は多いものだと思われる。「訓練があるから少しだけ」と言われたドロテアは「本当に飽きないわねえ」と零すのだが、これにカスパルは「お前はとうとう飽きたみてえだけどな」と指摘するのだ。この言い回しがどことなく知的でカッコイイ。
支援CやBでもカスパルがドロテアのことをよく観察していたことは描写されていたが、この支援Aでは「お前が誰かと遊びに行くの、もうめっきり見てねえ気がする」とドロテア本人も言われて初めて気づくような変化にまで気づいているのだ。「誰かと遊びに行った」ということは見れば一発で分かる、しかし「行動を取っていない」ということに気づくのはなかなかに難しい。カスパル、ドロテアのことに気かけすぎじゃない!?
言われて気づかされ、確かに否定できないドロテア。その訳を「......何だか、居心地がよくて」と話してみせる。するとカスパルは、「大修道院のか? 5年前と比べたらボロボロじゃねえか」。ハァ~~......。これにはドロテアも「乙女心が分からないわね」と不満気。カスパルは開き直って「悪かったな。どうせオレには理解できねえよ!」と返している(ひどい時は「は? なんだよそれ」とか「乙女ってなんだよ」とか言いそうなのでこの返しは全然マシな方だと思う)。ドロテアはやっぱり呆れて......
「だから、私の気持ちにも気づかないのよね」
「は?」
流れ変わったな!!
「貴方と一緒にいるとね、ずっと自然な自分でいられるの」
「演技もせず、媚びも売らず、嘘もつかず......本当の自分を取り戻せるみたいな」
告白の流れだな!!!
突然エンジンがかかったように走り出すドロテア(ここで語る「演技もせず、媚びも売らず、嘘もつかず、本当の自分を取り戻せる」というのは、ある種で「結婚」という形で幸せを掴む際の人間の本質のようにも思えるいい言葉だと思う)。終いに「結婚」の言葉も口に出してくるのでカスパルも流石に焦って「心の準備をさせてくれ!」と懇願する。心の準備が出来たらどうなるの? プロポーズ受けるつもりなの? なんにせよ他ではそうそう見られない大慌てのカスパル、きっと思う存分堪能しただろうドロテアは「勘違いしないで」「結婚とか意識せずに仲良くできそうと言いたかったの」と告げた。この時のカスパルの「え......? お、おう、そうか」って反応が絶妙なんですよね、どういう心情なんだろ。残念とか、恥ずかしいとか、そういう色合いが絶妙に見えない、結構大胆なドッキリの種明かしにしてはあっさりとした反応、思えばベレスとの支援Sで結婚を切り出されたカスパルも直後はだいぶ淡白な反応してたし、人間ほんとに驚いたときはこういう物って感じなんだろうか。
ドロテアは一発のオチでは満足せず「そういうところから結ばれる二人っていうのも案外あるのよね」と更にカスパルを乱す。カスパルは「オレをからかってんだろ!」と流石にこの辺りで気づくのだが、よくよく見てみるとドロテアはカスパルをからかったことを否定しているのだ。
「からかってなんかないわよ。ふと思っただけ」
「これから先、互いにいい相手が見つからなかったら......ずっと一緒にいるというのも、悪くはないかもしれないって」
この支援のドロテアがどこまでカスパルとの未来を本気で考えたのかは分からないが、この「ずっと一緒にいるというのも悪くはない」という表現がかなりエモくて私は好きだ。のちに触れる後日談でも二人の場合「結婚」の言葉は名言されていなくて、しかし一緒にいたことは示唆されている。淡くて美しくて、ほんといい。
カスパルは「オレは色ごとに興味ないからそういうこと(相手がいないということ)もあるかもしれない」「でもお前がこの先、相手が見つからないことなんてないだろ」と告げるのだが、これにドロテアが「どうかしらね」と返すのもまた、「本心ではカスパルとの未来を望んでるんじゃないかな......」って感じがして非常にいい。カスパルの「お前が一人はあり得ない」っていうのもなんだろうな、ドロテアが男漁りをやめたと知っている後での発言だから、「男共がお前をほおっておくわけがない」「お前は魅力的だ」って意味で言ってるのかな! 考えすぎ!?
最後は「今から気にしても仕方ない」「お前と仲良くするのは歓迎」と結論付け、「将来の為に一緒に頑張ろう」と支援Cの最後をなぞる形で支援Aは終わりを迎える。
最後のかけあいが「将来のために頑張ろう」「互いにいい結果になるといいね」となるこの支援CとA、Cではドロテア→カスパルの順番だったのがAではカスパル→ドロテアと変化している。また支援Cではドロテアが「それぞれ頑張りましょ?」なのに対しAのカスパルは「一緒に頑張ろうぜ」になっている。支援Aのドロテアの最後が何か含みを持たせた言い方に聞こえるのもあり、CとAの対比で非常に味わい深いのもこの支援の魅力。
総じてこの支援では、
・他の貴族男子に対する態度とは随分違うドロテアの姿
・思いっきり恥ずかしがり、盛大に焦るカスパルの姿
・他のどの支援よりもカスパルの恋愛観、色事に(これでも)深く切り込んだ内容
......といったこの支援のみで見られる貴重な要素が盛りだくさんである。暗い背景を持ち、どうしたって支援ではそういった所に触れられることが多いドロテアの支援ではトップクラスに終始明るい支援でもあり(特にBがコメディに終始しているのが大きい)、いきなり、というよりかはカスパルとドロテアのことをある程度分かってきた人に見てもらいたい名支援だ。
切り込んだといってもカスパル支援はやはりカスパルが惚れた腫れたを明確に見せることはない。しかしこの支援のカスパルは「カスパルがドロテアに(少なくとも支援Aの段階で)惚れている(結婚を切り出されて受ける程度には入れ込んでいる)」という前提で見ればより美味しく思える要素がいっぱいである。
いつもは相手を振り回しがちなカスパルがドロテアに振り回されることに終始する支援であることもあってか、この支援においてカスパルは台詞頭、文末に「......」と、三点リーダーを多用する。熟考の他にためらい、恥じらい、残念といった感情を表現するのにも使われる三点リーダー、この支援ではカスパルの「がっかり」といった感情に使われているようにも思われる。特に注目したいのがドロテアに「お前がこの先、相手が見つからないなんてことはねえだろ......」と、この台詞の文末に使われていることである。
以前にも記したが、カスパルは元より自分がドロテアの伴侶相手として適さない身であることを理解している。カスパルは例え彼がドロテアへの恋心を自認したとしても諦めて身を引いてしまうのだと思う。ドロテアの「互いにいい相手がいなかったら一緒になるのもいい」という台詞は、(カスパルがそうしそうなように)そのまま受け取れば「それまでにいい相手(家柄や容姿、性格等自分のお眼鏡に適った相手)が表れたらカスパルとは一緒はならない」ということでもあるので、カスパルは叶わない未来を期待したくないのだ。言わば予防線を張るような台詞なわけである。
ドロテアはドロテアで、本気でカスパルに惚れているのならはぐらかさずに直接言ってしまったって良かった。それをしないのはまだ本来の目的の「いい相手」を割り切れないからか......しかし男漁りをやめている以上そうとも思えない。今の恋人ですらない、何も意識しない二人というのが本当に心地いいから......というのもなくはないだろうが、一方でやはりちょっとは意識してほしい乙女心もあってカスパルの心を乱しにかかったのかもしれない。私が一番「それだ!」と思っている理由は、きっと「色恋が分からない」カスパルのことを待ちたいからじゃないか、というものである。
カスパルは訓練に飽きず五年前から変わらない。しかしドロテアは男漁りをやめた。カスパルの影響で起きた変化を当の本人に指摘された。これがきっと二人の在り方なのだ。複数の後日談で「愛する人に尽くす」側面を強調されるドロテアはきっと、特定の相手の為に変わりやすい存在。一方でカスパルは生き方を曲げることが無い。故に二人の恋はカスパルの告白から始まらなければならないのだ。カスパルの心にはドロテアの「互いに良い相手が見つからなかったら」という言葉が残る。いつか、カスパルが彼のまま恋を覚えた時に自分の元に帰ってきてくれたらそれでいい、そうなればいい。それがドロテアの答えなのだろう。
二人の関係は後日談までも唯一無二
帝国覇道ルートではカスパルは軍務卿となり、それ以外ではカスパルは放浪の旅に出る。そのどちらでもドロテアは彼の道に付き従うことはなく、ただ彼の帰る場所として在り続ける。ドロテアにも「ミッテルフランク歌劇団の再建」という目的があり、双方が為すべきことを為した上で互いにとって大切な存在であり続ける、というエピローグはとても味わい深いものである。義務のような理由があるわけでもないのに、カスパルがドロテアの家を訪れる、その事実がとても尊い。
二人が命尽きるまで共に過ごしたことを示す証が何もない、というのはドロテアが表舞台から姿を消したことに基づく設定なのだろうが、こういった落ち着いた後日談はカスパルが絡むものでは珍しいので、二人はどこまでも特別だと思うのだ。
ドタバタカップルマジ尊い!私がカスベルを最も推す訳
前回から始まった「カスパルのノマカプを語りたい」シリーズ。早速本日のテーマを紹介しよう。今日語る内容はズバリ......こちら!
我が最推しCP、カスベルの魅力を語りたい
このブログを継続してお読みくださっている方はお気づきだと思われる、当方俗に言うカプ厨である。とりわけカスパルに関しては雑食でカスパルが関われば何でもござれ、全部美味しい、地雷ナシ! という感じなのだが、その中でも最も好む、最推しCPというものが存在する。何を隠そうそれがカスベルなのだ。
そもそもベルナデッタは可愛い。私は事前情報をほとんど仕入れずに風花雪月をプレイ(一周目は黒鷲)したのだが、まず最初に私が心を奪われたのはベルナデッタだった。今ではカスパル最推しを謳っているが、当時100あったベルナデッタに対する熱量は今でも100のまま、衰えたわけではないのだ。カスパルが1000とか10000とか突き抜けただけの話である。
もっと言えばカスパルを推すきっかけになったのもベルナデッタといっても過言ではない。カスパルのことはもともと好印象ではあった、ビジュアルもツボをついていたし。そして先に開放したペトラ支援で強烈にカスパルを意識するようになったのだが、止めを刺したのはベルナデッタとの支援だったのだ。ベルナデッタに沼り、支援でカスベルに沼り、そしてカスパル単体に沼った、それが私の沼遍歴。
ベルナデッタは過去二回の総選挙でも女子部門三位、四位と高順位を記録した人気キャラクター。当然彼女が関わるCPも人気のものが多い。レトベルは言わずもがな、同じく風花男子勢でトップクラスの人気を誇るフェリクスとのCP、フェリベルもつよつよCPである。面白いよね、ここの支援会話も。ベルナデッタは相変わらず可愛いし、フェリクスのムーブもずるささえ感じる、そりゃモテるわ。そしてDLCでは遅れて来た大本命、まさかの幼馴染であるユーリスが登場しユリベルがTierトップへと殴り込みをかけた。ずるくない!? カスパル・ペトラ支援と同じくらいレギュレーション違反だよ!!! でも尊いよ......
右を見ても左を見ても覇権クラスのベルCP界隈、しかしカスベルもいいよと!!! 私は言いたい!!! こういった人気は他と比べて順位を競うものでは断じてないが、それはそうと皆々様に魅力を知ってほしいので今日は何故カスベルはいいのか、を支援会話に沿いながら話していきたいと思う。早速支援Cから、どうぞ!
「お前、そんなんだから友達いねえんじゃね?」
ふ ざ け ん な !
上記の台詞はカスベル支援会話Cでカスパルがベルナデッタに向けて放つ「このカスパルがひどいGP」最優秀賞受賞台詞、ドン引き物ですね。干からびたリンゴと並び立つ、カスパル問題発言界の二大巨頭である。
カスベル支援いいぞと言ったが、カスベル支援Cのカスパルはお世辞にも好印象を抱けないやべえ男である。この支援の流れをざっくりまとめると、「お前喧嘩したことある? ねえの? やべえなだから友達いねえんだよ! 引き篭もりやめて外に出たら友達なんてすぐに出来るぜ! 前も喧嘩した奴と一緒にすんげえ景色見てたら仲良くなっちまってさ! よし、お前にもその景色見せてやる! 強制連行だぜ!!!」。
ああ、待って、まだブラウザバックしないで。流石の私もカスパルのこの行動を「ワイルドでカッコイイ!」なんて擁護しようとは思わない。この時点で二人はあまり親しくない様子で、ベルナデッタはカスパルのことを明らかに怖がっている。話しかけられたら「敵襲うううううう!!!」、喧嘩したことあるかと聞かれて「喧嘩売られてるんですかああ!? ベルの負けでいいですうう!」、可哀相である。外に出たらすぐに友達ができるというカスパルの持論には「自分ができるからって他の人ができると思わないでください」と正論をかましているが、この支援の特徴としてカスパルがとにかくベルナデッタの言い分を聞かないというものがあり、ベルナデッタの抗議や悲鳴が物語の展開に何ら影響を及ぼしていないのがただただ虚しい。
結局カスパルは強引にベルナデッタを担いで物凄い勢いで目的の景色まで突っ走ってしまう。まだカスパルのことをさわりしか知らない程度だった(おまけにベルナデッタに肩入れしていた)当時の自分はこの段階で「あ~、カスパル君はこういうキャラなのか、あんまりよくないな~」と若干彼に対する評価を下げていた。
「あ、でも、すごく綺麗......。素敵な場所ですね、ここ!」
あああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!
カスベル! カスベルキタ!! カスベルキテルコレ!!
いや、冗談抜きで、こんな感じになった。最後のこの一文でもう二人に釘付けにされてしまったのだ。ここまでの要素でカスパルに好意を抱く訳がなかったベルナデッタが、彼に連れていってもらった景色を見て感動する、という描写が入ることで不思議なほどにカスパルに抱いた嫌悪感が全て無に帰してしまったのだ。後に残ったのは「なんだこの二人お似合いじゃん!!」というカプ厨思考だけ。うら若き二人でいい景色を見る、過程をとばしてシチュエーションだけ見たら最高なんだ。
感心するのは、カスパルの負の側面を描いておきながら最後にしっかり彼にプレイヤーが抱くであろう「嫌な感じ」をある程度軽減してみせる見せ方の上手さ。ひどいことを言われたベルナデッタに感情移入してしまっていたプレイヤーは、どうしたって最後にベルナデッタが喜んでいれば「なんだコイツいい奴じゃん!」となるのである。勿論皆が皆私の様にチョロくはないかもしれないが、カスパルの良の側面は別の場面でもしっかり描かれているので問題はない。他の支援ではCやBの段階でギスギスした感じが残るものもあるにはあるのだが、この風花雪月というゲームはキャラクターに対するヘイト管理、バランス感覚が上手いゲームだなと改めて思わされる一面である。
では、このようなドタバタ支援Cを経て、支援Bではどのような会話が繰り広げられるのか。
「今から連れてってやるから、道、覚えとけよ?」
「えっ! まさか、また担いで......!」
概ね話が展開しないんです。
内容をざっくりまとめると「前連れてってくれた景色の場所を教えて!」「うーん、説明ムズイ! 連れてくから道覚えとけ!」「ギャ~~~~~~!!」である。ひどいぞこれ。
勿論詳しく見て見ると見どころは他にもあって、この支援Bでは前回見た景色に深く感動したベルナデッタが、恐らくもう一度、二度と見に行きたいと思ったのだろう、勇気を出してカスパルに自ら話しかけるところから始まる。カスパルも「お前から話しかけるのは珍しい」と言及しており、ベルナデッタはカスパルの応答にビビッて引き返そうとしたりしながらもなんとか「教えて!」と頼むまでに至る。成長を感じる......。結果カスパルは強引に担いでまたすごい勢いでとばしてしまう。成長を感じない......。
話すのが下手なベルナデッタのたどたどしい言葉にすぐ早とちりで話の腰を折る、ベルナデッタが怒って帰ろうとすると慌てて「ちゃんと聞くから話してくれ」と引き留めるなど、カスパルらしいせっかちさと優しさも表れていて、なんだかんだいい支援会話です、これも。盗賊に襲われた(と思い込み)ベルナデッタを心配し怒りを燃やすなど、仲間を思う気持ちも表現されているしね。
あと一番面白いのがベルナデッタがカスパルに「最後までちゃんと聞いてくださいよ!?」と念を押すシーン。あなたもなかなか話最後まで聞かない方よ......?
話聞く方・エーデルガルト→ベルナデッタ→カスパル・話聞かない方 の図が完成する。人の話聞かないカップTier 1カスパルおめでとう。なんも嬉しくねえな!
支援Cを経た支援Bも相変わらずドタバタだったカスベル支援。いまいち話が進まなかった気もするけど、支援Aでは一体どうなるのか......
「ベルナデッタ! 何でそんな怒ってんだ? よくわかんねえが許してくれ!」
「よくわからない? 散々ベルを辱めておいて、分かりません!?」
雲行き怪しいな!
なんと開幕ベル大激怒である。カスパルはベルナデッタの怒りの理由が分からない様子で火に油を注ぐ始末。よくわからんけど許せってあんた、一番言っちゃダメな台詞よ......? 流石に辱めた、という言葉にはカスパルも動揺を隠せない、「何もしてねえよ......」と弱気になるカスパルが可愛い。
「したじゃないですか! 大きいことも小さいこともいっぱい!」
支援会話で見られる以外でもカスパルは何やらやらかしていたことが分かる。気になるな、大きい事小さい事、全部見たい。そのうちの一つは舞踏会前の「口をサカナみたいにパクパク」とかいうあれかな。そのあと話をそらすあたり、失言を失言だと認識することはできるみたいだな。
とにもかくにも、五年後のベルナデッタは大きく成長していてカスパルに対してビビらず怒りをぶつけることができるようになっている。真正面からぶつかってカスパルを気圧するほどの勢い、彼女が中でも一番ひどかったと突き付けたのは......
「あたしを担いで、二度も瀕死の重傷を......!」
「忘れたとは言わせませんよ! あの素敵な夕焼けの場所です!」
流れ変わったな。
凄かったろ、何で怒るんだ? なんて呑気なカスパルに「ベルを荷物みたいに運んで苦しめたからでしょ!」と遂にズバリを突き付けたベルナデッタ。この、怒りながらも「素敵な」夕焼けって言っちゃうのが本当に可愛くてたまらんのです!
理由を知ったカスパルの「......そうだったのか!」も、本当に馬鹿っぽくていい。ふん掴まれる女の子の身にもなれとベルナデッタの怒りは収まらない、基本この支援でベルナデッタは正論しか言ってない。さあ、ここからカスパルは反省のターンに入るのだが......
「......悪かった。オレ、全然気にしてなかったよ。お前に、凄え景色見せてやろうって、それしか考えてなかったから......」
「あえっ、いやっ、その......わ、わかればいいんです!」
ったはー! この天然たらし!!
謝罪会見とかする芸能人の方々はこのカスパルを見習えばいいんじゃないかな、ダメかな。打算なしに「それしか考えてなかったから......」とか言ったんでしょ!? ずるいよその才能が憎らしい! 事実ベルナデッタは明らかにときめいてしまっている。更にカスパルは止まらない。
「そうだ! お詫びに何でもするから、言ってくれ! この気持ちが本物だって、お前に分かってほしいんだ!」
この人なんでもするとか言ったよ......。この気持ちが本物とか、こう、怪しい言葉をどうしてこうも選べるかな。ベルナデッタはこの「なんでもする」という発言を受けて、話の流れからか「もう一度例の景色の場所に連れてって」とねだるのだが、その際に二つ約束をとりつける。一つは「優しく連れて行くこと」。「担ぐのも、引っ張るのも、押すのもなしです!」「今ので三つじゃね?」「今ので一つですううう!」の流れほんと大好き。そしてもう一つは......
「ええと......あの場所に連れてくのは、あたしだけにしてください」
あああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!
あああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!
こんなん実質告白ですよ!! 何を思ってそんなこと言うのベルちゃん!! あなたさっきカスパルに怒ってたのに!! ラブだったの!? ラブギレだったの!? さっきのカスパルのたらし発現で落ちたのかな!?
一回深呼吸しよう。
カスパルとてこの約束には少々疑問を抱いたが、ベルナデッタは誤魔化すように「ほら! お詫びだって言うなら、早く連れて行ってください!」とカスパルを急かす。「とくせんか」の精神大事。この、強気な言葉で誤魔化しちゃうのが本当に可愛いんですよね......どうしようほんと。独占欲みたいなものが出てきちゃうのも、照れ隠しも、ほんとたまらん。カスパル爆発しろ!
そして二人はちゃんと夕焼けを見に行ってます。カスパルの「おー、間に合ったか!」という台詞も優しく連れて行ったことの暗喩的役割を果たしてるんですね、こういうところ本当上手い。ベルナデッタが「あの日、見た景色ですね」と呟く、苦いこともありながら二人で見た景色は素敵な思い出だったのかもしれない。感動する彼女を見たカスパルは......
「よし! これからはオレが、いろんなところに連れてってやる。ちゃんと優しく連れてくし、連れてくのはお前だけにするよ」
あああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!
「うええ、何で......はい。不束者ですが、よろしくお願いします!」
ああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!
「何だよ、その挨拶! ガッハッハ!!」
なんでやねん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
いやなんでやねん!! なんでその挨拶の意味わかってへんねん!! 先に告白したんお前じゃい!!!!!
これにはカスパルスキーも思わず関西弁である。
この最後の怒涛の流れ、言わずともではあるが、一応解説すると「ベルナデッタの引きこもりを心配したカスパルが彼女を思って色々なところに連れて行ってやると宣言、その際さっきの約束の『お前だけにする』を引用。それを受けたベルナデッタは恋愛的な意味での告白と勘違い、受けてしまう。カスパルはその発想が無いので馴染みのない挨拶にガッハッハ」。ガッハッハやあるかい。とまあ、こんな感じで甘くて、可愛くて、しかし後がちょっと怖いカスベル支援は終わりを迎える。
これが支援S会話ならまだ話は違ったかもしれない、支援Aでペアを確定できない以上勘違いオチは仕方ないとも言える。なんか確定してるっぽいオチの支援Aも全然あるけどね。カスパルの性格的にもまあ、当然の帰結ではある。
こんな二人も後日談では......
この後何らかのすれ違いが確定しているような二人ではあるが、後日談ではしっかり結婚までいっている。紆余曲折、二転三転あった結果、カスパルがヴァーリ家の婿となっている、その紆余曲折二転三転を見せろ!! 子供の数が多かったことと夫婦仲が良かったことが示唆されており、子、子だくさん......? と思わず目を丸くすること請負。カスパルのやらかしの多さも相変わらずでベルナデッタがその都度「約束」を突き付け、最終的には「ベルナデッタの四十七箇条」として後世まで伝わることとなる。その四十七箇条を教えろ!! このCPのテーマは「約束」だったのだろう、嘘を嫌うカスパルにはお似合いのテーマとも言える。
それにしても、「子供を数える時に間違ってあたしを数えるな!」って......この二人から背が高い子供が生まれたのか......?
まだまだ喋りたいカスベル
ベルナデッタはベレト支援なんかでは特に顕著だが、引き篭もり、対人関係が苦手といった特性を持つ割には恋事には案外アグレッシブである(ベレト支援とベレス支援で支援Aが結構大胆に変わったりしている。ベレト支援の最後のベルナデッタアルティメット可愛いな)。カスベルが夫婦になる過程でも特にベルナデッタ主導で恋愛に発展させてそうだな、結構力業でいってそうだと想像するととても美味しい。
とはいえ朴念仁カスパルを攻略するのは中々難しそうである。その足掛かりがカスパルが約束した通りの二人でのお出かけだったのだろう。ベルナデッタと言えば引き篭もり、現代の価値観で言えば「そんな彼女をそれでもいいよと認める」関係こそが正解のように思えるのだが、カスパルはきっと「引き篭もりは直したほうがいい」と思っているのだ。幼い彼は「強引にでも連れまわしたらこいつのためになるだろ」ぐらいのものだろう、成長した後はそういった強引さこそ無くなるだろうが、「可能なら一緒に外に出て、沢山楽しいことをして、引き篭もりも過去の話になればいい」と寄り添う道を選ぶはずである。風花雪月はフィクションの世界であるし、私はそういった結論があってもいいのだと思う。ベレト先生の場合はカスパル以上の荒治療になるし。
さて、これまでの語りそして狂い方で私がいかにこの二人の支援が大好きだったかは存分に伝わったと思う。その好きな理由を明確に言葉にするのは難しい、「推しキャラ同士だから」みたいな身もふたもない理由に落ち着いたりもしそうなのだが、やはり二人の支援Aの尊さ、可愛さ、面白さがシンプルに話として素晴らしいことが何よりの理由だと思うのだ。カスパルの支援で二人がデートに出掛けるのはカスベルだけ。賑やかで、ちっちゃくて可愛い(五年後は特別小さくはないのだけど)二人の青春の一ページを覗くような爽やかな支援Aはどうしたって暗い話の多いこのゲームにおいてひと際存在感を放っているのだと思う。カスパルが何かまずいこと言って、ベルナデッタがシャーシャー怒って、でも二人は互いのことが好きで、手を繋いで笑いあっている......そんなカスベルを愛する人が一人でも増えることを、私は祈っております。
最後に
カスベルスキーが47人集まって一人一箇条を担当して47のイラスト、漫画、小説などの作品によって構成された「ベルナデッタの四十七箇条」ってアンソロが産まれる世界線で生きたかった!!!!!!!!!!!